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6000万円かけ組立工場のクリーンルーム化を計画 第一施設工業 事務所棟新築も構想


 半導体工場などのクリーンルーム(無菌作業室)向け垂直搬送システムの製造、第一施設工業株式会社(福岡市博多区松島三丁目、篠原統社長)は新宮開発研究所(粕屋郡新宮町大字上府)内の組立工場のクリーンルーム化と事務所棟の新築を計画している。
 組立工場のクリーンルーム化は製品レベルの向上を図り計画しているもの。新宮開発研究所はフジパン福岡工場北側に位置。敷地面積三千三百平方メートルに工場棟(六百九十平方メートル)、機械棟(三百六十平方メートル)、クリーンルームテストタワー(三百十平方メートル)、クリーンルーム仕様のショールーム(約二百平方メートル)があり、今回は工場棟を改造する。十月~十二月をめどに着工、年内または来年初頭の完成を予定している。投資額は六千万円の見込み。
 また事務所棟は現在本社にいる設計部隊(約二十五人)を開発研究所に移管することを念頭に構想しているもの。現在、社内的に論議中だが、構想では開発研究所の空きスペースに三階建ての建物(延べ床面積約六百平方メートル)を建設する。投資額は六千万円を想定している。
 同社は一九六七年設立、資本金七千六百五十万円。エレベーターの据付工事業から九〇年にメーカーに転換。研究開発型企業を標榜し、現在は半導体クリーンルーム向けの垂直搬送システムで主要な日本、韓国、台湾でトップシェアを誇る。さらに「非接触」という新たな概念を用いた搬送システムや洗浄装置(縦型搬送)を開発、五千億円~八千億円といわれる市場のうち数年内にシェア一%の獲得を狙っている。〇三年一月期決算は売上高が前期比一・〇%増の二十億四千六百万円、経常利益が同八五・〇%増の約五千二百万円だった。

2003.06.10 発行 週刊経済より