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27カ所目の八女営業所開設   カンサイ   初年度売上目標は2億6000万円


 電設資材卸売の地場最大手、株式会社カンサイ(福岡市博多区東比恵3丁目、忍田勉社長)は4月21日、八女市大字龍ヶ原に27ヵ所目の「八女営業所」を開設した。
 これは05年度から創業以来の大改革としてスタートした「10年計画」のもと、九州内の空白地域に営業所の積極展開を図る一環。県内では16カ所目、県南地区では久留米、甘木に次いで3カ所目の営業所。八女営業所は久留米営業所の分離した形で、前期の同地区売上高の倍増となる2億5,000~6,000万円を初年度売上高に目標設定している。
 八女営業所は県道15号(佐賀八女線)沿いで、県道713号(唐尾広川線)と交差する龍ヶ原交差点そば、中村プロパン北向かい側で、九州自動車道八女ICにも車で10分ほどの立地。建物は平屋建てで、181平方メートル規模の倉庫を備える。駐車可能台数は8台。所長には久留米営業所の江崎博信主任が就き、従業員は江崎所長含め3人でスタート。八女市を中心に筑後市、八女郡4町2村などを担当する。
 10年計画では05年3月期末に23カ所だった営業所を、5年で倍増の50拠点、10年で4倍の100拠点体制を構想。きめ細かな出店で九州各エリアのシェアを高め増収を図ると同時に、所長ポストに20代の若手も登用し、社内の活性化を図る狙い。05年度は4月に熊本北、6月に長崎、12月に唐津の3営業所を開設している。

 グループ売上200億円突破へ

 また同社は今期(07年3月期)、グループ売上高で200億円突破を見込んでいる。
 06年3月期の単体売上高は大型受注が少なかったものの既設営業所が好調で前期比7.1%増の167億8,000万円と8期連続の増収を達成。配電盤・分電盤製造の三葉電機工業株式会社と防災関連工事の株式会社アトムを合わせたグループ売上高も同約6%増の191億円となった。
 今期売上高は、単体では既設営業所の続伸や新設した営業所の増収効果などで前期比7.3%(約12億円)増の180億円に設定しており、グループ3社での200億円突破はほぼ確実。さらに今年3月に100%子会社化した電設資材卸売の株式会社日進商会(北九州市小倉北区赤坂5丁目、伊津見喜彦社長)の売上高約12億円を加えると、217億円に達する見通し。
 単体の事業別売上高は、主力の電材部門が170億円超への増収、システム環境事業部が横ばいの5億円を見込む。また昨年10月に新設した住設事業部は、博多区雑餉隈の寮を建て替えた、独立した事務所が5月下旬にも完成。営業本格化に伴い、今期売上高4~5億円を目指す。グループ会社の売上高は三葉電機工業が大阪営業所開設効果などで5%増の20億円、アトムが微増の5億円を見込む。
 忍田社長は「前期は既存の営業所が頑張ってくれた。金利上昇などの懸念材料はあるものの、今期は景気回復を背景にさらに各部門・各営業所で積極展開を図り、節目のグループ売上高200億円を突破したい」と話している。
 同社は1948(昭和23)年4月創業、54(同29)年3月設立。資本金9600万円。従業員200人。02年3月に関西電業株式会社から社名変更。福岡16カ所をはじめ九州全域に営業所を展開。前期から営業所増設や電材部門以外の拡大などを柱にした「10年計画」をスタートし、名実共に「住宅・ビル設備の総合商社」を目指している。