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2億円かけ立花伯爵邸と西洋館を修復  御花    2月10日から一般公開


 柳川市の老舗料亭旅館株式会社御花(福岡県柳川市新外町、立花民雄社長)は、2005年3月の福岡西方沖地震で傷んだ立花伯爵邸(料亭小部屋)と西洋館の修復工事を行い、近く一部を残して完成する。文化庁、福岡県、柳川市からの補助金も含め、総修復費用は約2億円。2月10日から一般公開する。 
 同社は、05年5月、国指定名勝「松濤園」を望む立花伯爵邸と、明治43年に建築された迎賓館「西洋館」の修復プロジェクトチームを発足。地震の影響を受けた箇所の修復と併せ、100年前の造りを忠実に再現する復元工事を行った。文化財修復工事としては県内でも大規模で、工事期間中は小部屋の料亭営業を停止し、大広間や別客室のみの営業を続けていた。建物の外壁や周辺の修復が全て完了となるのは3月末を予定しているが、2月11日から始まる柳川雛祭り「さげもんめぐり」に合わせ立花伯爵邸と西洋館を一般公開する。
 立花社長は、「文化財として残すためにも、修復だけでなく、古写真をもとに100年前を忠実に再現した。古くて新しい『御花』にぜひ足を運んでほしい」と話している。
 柳川御花は、柳川藩主4代目立花鑑虎の別邸。建物は1909年頃に新築。洋館と和館、御花資料館・殿の倉で構成される。現在、同社は宿泊、レストラン、ブライダル、売店などを運営している。
 立花民雄社長は福岡県柳川市出身、1947年4月26日生まれの59歳。東京農業大学農学部卒。趣味はゴルフ、テニス。