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13期ぶりに繰越損失金を一掃   オーケー食品工業   売上高は前年比1.9%増の85億400万円


 業務用味付けあげ製造・販売のオーケー食品工業(甘木市大字小田、川崎夫社長)の二〇○五年三月期決算は、売上高が前年比一・九%増の八十五億四百万円、経常利益は同六・四%増の七億一千万円、当期利益は同二二・二%増の三億九千八百万円となった。
 売上高は、各主要都市における新規取引先の開拓や日本製粉との業務提携による拡販などが寄与して二期連続の増収となった。経常利益は、生産効率の改善や経費の削減に取り組み、また、朝倉郡筑前町にある「旧きのこ工場」の一棟を物流業者に賃貸して資産の有効活用が進んだことから二期連続の増益となった。当期利益は、設備更新に関わる特別損失が前期より二千四百万円減少したこともあり、同じく二期連続の増益となり十三期ぶりに繰越損失金を解消し剰余金を計上した。
 今期は、引き続き商品開発力と営業力を高め取引先の新規開拓に注力し、日本製粉との業務提携による拡販に取り組むことで売上高八十六億七千万円、経常利益七億二千万円の増収増益を見込んでいる。当期利益については、今期から適用が義務付けられる減損処理により、「旧きのこ工場」三棟(うち二棟は賃貸済)と福島県に所有している工場用地が減損処理対象資産となり約八億円の減損処理を予定しており一億五千万円の赤字となる見込み。
 川崎社長は「油揚げの製造過程で出るおからなどを有効活用した事業化に取り組んでいる。現在、地元の国立大学と共同研究を進めており、早期の商品化を目指している」と話している。
 同社は一九六七年十二月創業、一九七七年九月設立。資本金は十八億五千九百七万円。従業員数は六百六十人(うちパート社員が四十四人)。
 川崎社長は直方市出身。一九三四年生まれの七十一歳。福岡県立直方高校卒、西日本銀行(現西日本シティ銀行)取締役営業本部副本部長を歴任しオーケー食品工業へ、趣味はゴルフ、小唄、読書。

2005.6.14 発行 週刊経済より