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12億5,000万円かけ敷地内に新病棟  誠愛リハビリテーション病院    6月1日オープン


 リハビリテーション科・神経内科・内科・整形外科の医療法人社団三光会誠愛リハビリテーション病院(大野城市南大利2丁目、山下貴史理事長)が総工費12億5,000万円かけ、同院敷地内に建設していた3階、地下1階建て新病棟がこのほど完成し、6月1日にオープンする。
 これは、予防リハビテーション(基本動作能力の回復や維持、障害悪化の予防)やパワーリハビリテーション(老化や器質的障害により低下した身体的・心理的活動性の回復や自立性の向上)の機能強化を目的に開設するもの。新病棟の敷地面積は約1,500平方メートル、延べ床面積4744平方メートル。フロア構成は地下1階が、温水プール・動作解析室・研究室、1階がトレーニング事務・スタジオ・通所リハビリテーション室・研究室、2階が病棟・研究室。新病棟には、会員制トレーニング事務「メディカルフィットネス」を備えており、一般に開放する。病床数は54床で、1人あたり10平方メートルのスペースを確保している。スタジオには、動作を鮮明に解析・動きをデータ化する機能を持つカメラ「VION」を14台設置。予防リハビリテーションなどの治療に役立つほか、スポーツ選手のフォーム形成、バーチャル映像・CG作成などのエンターテインメント分野にも応用できるという。
 山下理事長は「VIONを1フロアに14台導入するのは全国初。新病棟オープンで、より質の高いリハビリテーション医療を提供し、患者さんの活動と社会の参加を支援していく」と話している。

 来年4月、リハビリテーション養成校を開校

 同病院はこのほど、独立行政法人・国立病院機構福岡東医療センター(古賀市千鳥1丁目、上野道雄院長)が運営する「国立病院機構福岡東医療センター付属リハビリテーション学院」(同、上野道雄学院長)の経営権をこのほど取得し、来年4月から、新たなリハビリテーション養成校として開校する。
 これは「同センター付属リハビリテーション学院」の08年3月閉校決定を受け、同学院の存続を希望した誠愛リハビリテーション病院側が同学院の経営権譲渡を要請。引き続き、生徒および専任教官を継承する条件で今回の取得となった。場所は、同センター敷地内。08年4月1日付で「学校法人 三誠学園・福岡東リハビリテーション学院」(仮称)を開校し、年内に「作業療法学科」、「理学療法学科」各20人を募集する計画。山下理事長は「3年以内には、言語療法学科を追加するとともに、建て直しも検討している。センター内の施設を最大限に利用し優秀な人材を育ていく」と話している。
 同院は1988年設立、病床数は210床、職員総数は約360人(06年4月現在)、全敷地面積は2万6400平方メートルで、敷地内に介護老人保健施設「カトレア」を併設している。また、2003年11月、財団法人日本医療機能評価機構の審査を受け、Ver4.0を認証取得している。
 山下理事長は1934年2月13日生まれの73歳、久留米大学卒、趣味はパソコン。