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11月下旬に建設中の新病院に移転 栄光病院 現病院はクリニック・高齢者介護施設に
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特別医療法人栄光会栄光病院(糟屋郡志免町別府、藤江良郎理事長)は、今年十一月下旬に現在建築中の新病院に移転する。
これは現在の施設が老朽化しているうえ、手狭になったことと、移転 によって医療機能や介護機能の充実を図るもの。昨年十月に着工しており、完成予定は十一月中旬。場所は現在の施設から約七百m離れた、富田薬品ヘルスケア事業部福岡営業所前。敷地面積は約一万千五十五平方メートル。五階建てで、建築面積は二千五百五十四平方メートル、延床面積は九千八百七十五平方メートル。病床数は現在と同じ百七十八床だが、病棟構成を変更する。一 階は外来部門、二階は手術室、リハビリ室、礼拝堂、三階は緩和ケア病棟(五十床)、四階は内科・外科病棟(計九十床)、五階は回復期リハビリテーション病棟(三十八床)。
一階の外来部門は高性能CT装置やMRI装置、マンモグラフィー(乳房撮影装置)などを導入する。二階のリハビリ室は模擬家屋や言語療法室などを設置する。三階以上は入院病棟とし、一般病棟は一床当たりの広さを現在の約二倍の八平方メートル以上にし、ゆとりあるスペースの確保を目指す。また三階の緩和ケア病棟は現在より十二床増加するが、一床当たりの広さは平均十五平方メートルの広さを確保する。四階は内科・外科患者ほか、者脊椎損傷などの重度神経難病患者を対象とする「特殊疾患入院管理料算定病床」を設ける。診療科目もこれまでの十一科目に整形外科を加えて、十二科目にする予定。敷地内にある既存の建物を利用した別棟は、建築面積二百六平方メートル、延床面積三百九十三平方メートルで、ロッカールームや中央物品管理庫として使用する。
現病院は引続きクリニックとして診療を行い、新病院が主として入院 機能を、クリックが外来機能を担っていく。また移転後改築工事に入り、〇六年三月末に高齢者向け介護施設を開院する予定。一階の外来機能はそのままで、デイケア施設(通所リハビリテーション)を拡充するとともに、訪問介護ステーションや居宅介護支援事業所が入居する。二階は三十室の介護老人保健施設(うち十室が痴呆専門病棟)、三階は三十五室の介護保険対応有料老人ホームとして使用する。同院では「新病院に移転後も、これまで通り良質な医療・介護サービスを提供していきたい」と話している。
同院は炭鉱付属の亀山病院を経て、一九八六年にキリスト教病院「福岡亀山栄光病院」として開院。同時にホスピスケアを開始し、一九九〇年九月には全国で五番目に「緩和ケア病棟を有する病院」として認可された。一九九九年には特別医療法人として、福岡県で一番目に認可を受けた。勤務医ばかりでなく、地域の開業医も診療に参加する開放型病院として、七十三施設と連携している。診療科目は内科、外科、消化器科、循環器科、泌尿器科、肛門科、麻酔科、神経内科、心療内科、リハビリテーション科。職員数は二百三十四人。
2005.5.10 発行 週刊経済より