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100%出資の人材派遣会社を設立   信号電材   社長に糸永一平信号電材会長が就任


 交通信号機、信号柱を製造する信号電材株式会社(大牟田市新港町、糸永康平社長)は五月に一〇〇%出資子会社の人材派遣会社、有限会社ヒューマンコミットメントセンター(同市三川町四丁目)を設立した。
 同社は交通信号事業を基幹としているため、公共事業の需要が減る四月から九月に人員の余剰問題を設立当初から抱えていた。閑散期対策として子会社を設立し、登録者および溶接、電気関係のライセンスを取得している同社の技術員や設計スタッフを、有明地区の製造業を中心に派遣する。新会社の資本金は一千万円で、社長には糸永一平信号電材株式会社会長が就いた。 
 また公共事業の需要が増える一月から三月には、同子会社の登録者を同社に派遣し、初年度売上高八千万円を見込んでいる。既に七月四日から、真空機器メンテナンスの株式会社旭精機(大牟田市西宮浦町、山田直樹社長)に十六人の技術員を派遣している。
 子会社社長を兼務する糸永会長は「本体に製造工場を持っている強みから、製造業に特化した技術員の派遣をしていく。また、中国から海外研修生も受け入れていく予定」と話している。

交通制御機器メーカーとの提携見込みISO14001取得予定

 また同社では今年の十月をめどに、本社工場および荒尾工場で環境マネジメントに関する国際規格、ISO14001の取得を予定している。
 同社は〇三年から、国内の交通制御機器メーカーと通信を利用した交通システムづくりでの事業提携を計画している。公共性の高いシステムと製品のため、提携予定の交通制御機器メーカーからの取得要請で、〇四年十月から取得準備を進めているもの。
 事業提携の計画では同社が製造、販売する、発光ダイオード(LED)式の信号灯器から歩行者やドライバーの持つ携帯電話やカーナビなどに情報を発信し、交通制御機器メーカーが交通システムの管理をしていく。
 糸永康平社長は「発光ダイオード(LED)式の信号灯器は可視光通信ができるので、応用すればいろいろな可能性がある」と話している。
 同社は一九七二年十月設立。資本金が八千万円。従業員数が百十二人。

2005.08.02発行の速報誌『週刊経済』より