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08年までに東証マザーズへの上場を計画   アキュメンバイオファーマ   資金基盤強化のため


 九州大学発の医薬品開発(創薬)ベンチャー・アキュメンバイオファーマ株式会社(福岡市東区馬出1丁目、鍵本忠尚会長兼CEO)は2008年をめどに、東京証券取引所が開設している新興企業向け市場「マザーズ」への上場を計画している。
 これは同社が開発を進めている「加齢黄斑変性症」治療薬の研究資金の調達と、資本金基盤を固め、円滑な事業運営を図るもの。創薬系バイオベンチャー企業について独自のガイドラインを定めており、他のベンチャー向け市場に比べて市場規模が大きく、より多くの資金調達を見込めることから、マザーズ上場を計画している。主幹事証券会社は未定だが、監査は新日本監査法人が担当する。山口哲生社長兼COOは「新薬を開発するための資金調達方法の一つとして、上場を考えている。08年を目標に、上場準備に当たる」と話している。
 同社は今年4月に設立され、9月にはベンチャーキャピタル五社などから約4億7,000万円の資金を取り付け、2億7,380万円に増資するなど、資金基盤を強化している。医師である鍵本会長と大学時代にベンチャー企業を立ち上げた経験を持つ山口社長を中心に、「加齢黄斑変性症」の治療薬を開発中。「加齢黄斑変性症」は視力を維持し、色を判別する網膜の中心部(黄斑部)に加齢によって障害をきたし、視野の中心部が見えなくなる病気。日本の中途失明原因第2位で、高齢化に伴って増加傾向にあるが、今まで有効な治療薬はなかったという。