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07年下期はフル生産能力の53万台体制に  日産自動車    北米発売の新型SUV「ムラーノ」生産開始


 日産自動車株式会社(東京都中央区銀座、カルロス・ゴーン社長)は、11月23日、京都郡苅田町の日産九州工場(川瀬賢三理事・工場長)で、08年1月から北米で発売する新型SUV(スポーツ多目的車)「ムラーノ」の生産を開始した。同工場では、8月以降、「エクストレイル」(月1万台)、「ローグ」(月7,000台)と、SUVの新型車種の生産が相次ぎ、来年初頭には英国工場から「デュアリス」(月2,000台)の生産ラインが移管される。このため、07年下期は、生産能力いっぱいの53万台体制で稼働させる。
 新たに生産を始めた新型「ムラーノ」は、来年1月の発売開始に併せて、生産ラインを立ち上げた。月別で生産台数の変動はあるが、月産約9,600台から約1万台体制で生産する計画。11月15日に開かれた米国LA(ロサンゼルス)モーターショーで発表され、排気量は3,500cc、加速性能を高めた新型無段変速機(CVT)を搭載している。国内での販売は08年内になる見通し。23日に開かれた生産開始記念式典には、カルロス・ゴーン社長も出席。生産に従事する同社社員約1,000人を前に日本語で激励した。
 同工場内では、日産車体株式会社(神奈川県平塚市、高木茂社長)が車両組み立て工場「日産車体九州」を着工しており、日産車体九州が稼働する09年春には、北部九州での日産グループ全体の生産能力が現行の53万台から65万台まで拡大し、北部九州に拠点を置く完成車メーカーでは最大規模になる。
 日産以外の完成車メーカーの動きでは、トヨタ自動車九州(宮若市、渡辺顕好社長)が年間46万台体制、12月中に第2工場が稼働するダイハツ九州株式会社(大分県中津市、東迫旦洋社長)も年間23万台から46万台体制に倍増させる。