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04年4月めどに伝統工芸コンサルの持ち株会社を設立 岡野 社名は Japan Impact group


 着物メーカーの株式会社岡野(筑紫郡那珂川町片縄、岡野博一社長)は〇四年四月めどに、伝統工芸コンサルを手掛ける持ち株会社Japan Impact group(仮称)を設立する。
 現在、伝統工芸の企業や工房の多くが経営難に陥っている状況で、同社がこれまでの四期連続増収増益を達成したマネジメント実績をもとに、着物メーカー等の経営改善を手掛ける計画で、将来的には伝統工芸全般のコンサルティングを手掛ける。
 同社は製造部門、販売部門、経営部門があるが、製造部門、販売部門 を新会社に移管する。出資比率等は明らかにしていないが、本社は岡野内に置く予定。
 その一環として新会社下で和装関連技術を持つ企業を子会社化・提携していく方針。手始めとして今年十月に染色工場を持つ京都府の有限会社夢祐斎と提携し、有限会社夢祐斎が糸と着物の染色を手掛け、株式会社岡野が生地の織と帯の製造を担当する。岡野社長は「工場を単なる生産拠点ではなく、個性をもった『工房』と考えているため、新会社は日本文化のホールディングカンパニーを目指す」と話している。
 同社は一九八九年創業、六六年十月設立。資本金一千万円、売上高五億七千六百万円(〇三年九月期)、経常利益五千万円。従業員は二十七人。博多織自社ブランド「千年工房」を展開している。
 岡野社長は福岡県春日市出身、七一年五月二十三日生まれの三十一歳、明治大学政治経済学部卒、趣味はダンス。

2003.12.24 発行 週刊経済より