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WEB活用の人材発掘・育成マネジメントシステムを提案 メッドラインなど3社 産学連携システム構築を推進


 医療機関向け人材サービス業の株式会社メッドライン(福岡市中央区天神二丁目、中島彰彦社長)は、このほど技術開発設計事業の株式会社ジェイ・エス・エル(京都市下京区、齋藤公男社長)、各種ソフトウエア開発販売業のアイ・オーシステム株式会社(京都府宇治市、井上惠介社長)と共同で、WEBを活用した専門職(技術者)人材発掘・育成マネジメントシステム「SUS(サス)システム」の提案を本格的に始めた。
 これは企業と学生間の就職に対するミスマッチを未然に防ぐとともに、WEB研修カリキュラムを加えることで新たな人材育成モデルの構築および人材採用モデルの実現を図るもの。同システムは目的に合わせて「企業向け研修」「専門知識研修」「業界知識研修」「ヒューマンスキル(人間性)研修」「資格取得研修」など、各分野に対応した「SUS教室」を実施。面談および集合研修を重ねることで、受講者の実績成果や進捗・育成情報、アドバイザーによるアドバイス、各種データをデータベースに蓄積。受講者の自己認識能力やコミュニケーション能力、継続能力を含む進捗・育成状況を各研修項目から総合評価までWeb上で確認できるのが特徴。
 現在、「SUS教室」は同本社ビルの「AーWORK」内、東京、大阪、京都、神戸、岡山の計六カ所に設置しており、今後は同社と株式会社ジェイ・エス・エルが研修、人材就職支援業務を担当し、アイ・オーシステム株式会社がシステムの開発運営を担当する。企業向けと合わせて産学連携によるシステム構築や研修カリキュラムの提案を推進する方針。

神戸大学大学院で企業実戦講座を実施
 また、同社ら三社は八月二十三日から九月二十四日までの期間中、神戸大学大学院医学系学生を対象とした「企業実戦講座」を同大学院医学系研究科で開講する。
 これは新卒者に対する雇用ミスマッチの深刻化を背景に、「SUSシステム」を導入することで学生の就職に対する認識・スキル向上、スムーズな就職活動を目指すもので、国立大学の導入実績は今回が初めて。講座名は「企業で求められるヒューマンスキルとコンセプチャルスキル(概念化能力)」。研修期間は百時間で、期間中は企業の価値観や働き方の基本、組織の中での人間関係などについて学習する。定員は四十人。同社では「今後、大学や専門学校への就職支援実施、技術系などの専門職人材の発掘や育成、就職支援など新たな採用形態を認知させることで、一層優秀な人材の紹介、提供に努めていきたい」と話している。
 同社はアソウ・ヒューマニーセンターのグループ会社として、二〇〇一年一月に設立。資本金は二千万円、従業員数は五十人、〇四年三月期の売上高は三億円。

2004.8.10 発行 週刊経済より