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TSMC設立の日本人プログラムの募集協力を開始 福岡工業大学


週刊経済2024年10月9日発行号

台湾・雲林科技大学と

福岡工業大学(福岡市東区和白東3丁目、村山理一学長)は9月27日、台湾の半導体受託生産最大手・TSMC(台湾電路積体製造)が台湾の国立・雲林科技大学に設立した日本人プログラムの募集協力を開始した。
日本人プログラムは、熊本県菊陽町に進出したTSMCが雲林科技大に台湾と日本の半導体産業で活躍する高度な専門人材の育成を目的に設立したもの。4年間のプログラムで半導体メーカーでの実務に欠かせない計測工学などの単位取得を目指す。コースは高校卒業者を対象にした学士4年、高専・短大卒業者を対象にした学士2年、修士2年、大学生向け中長期留学の3コース。入学者は4年間の授業料免除、毎月約4万7千円の生活補助金が支給されるほか、卒業生全員がTSMCの入学試験を受験することができる。福工大は学術交流を目的に雲林科技大と協定を締結していることから、大学と短期大学部、附属城東高校の学生・生徒に入学枠が優先的に振り分けられる。27日には募集説明会を学内で開催。雲林科技大の方國定副学長、潘偉華国際部長らが短期大学部の学生、城東高校の生徒らに台湾で半導体関連の専門科目を学ぶことのメリットや日本人プログラムのメリットなどを説明した。
福工大では「TSMCの熊本進出に続き、半導体後工程受託の最大手・ASEが北九州市に工場建設を計画するなど九州では半導体を巡る海外企業進出の波が来ている」とした上で、「学術協力を結ぶ雲林科技大にTSMCが日本人プログラムを設立したことで、学生を優先的に入学させる協力関係を打ち出す。九州の半導体産業をリードする人材育成を加速させていきたい」と話している。