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IPO支援事業で新たに2社を採択 福岡市


週刊経済2023年8月1日発行号

ハーバルアイとベンナーズ

福岡市(高島宗一郎市長)は6月26日、プロ人材によるIPO(新規上場)支援プログラムで新たに㈱ハーバルアイ(同市中央区天神5丁目、橋口遼社長)、㈱ベンナーズ(同市東区香椎浜ふ頭、井口剛志社長)の2社を採択した。
㈱ハーバルアイは2015年12月設立。漢方の考えに基づいた医薬品やサプリメントを販売するECブランド「漢方生薬研究所」や、調剤薬局の実店舗「セラピア薬局」を運営している。㈱ベンナーズは2018年4月設立。漁獲量や傷などの理由で市場に出回らない未利用魚を活用したミールパックのサブスクサービス「フィシュル」を提供している。市の委託事業者で、スタートアップなどの成長企業向けに経営支援事業を展開する㈱WARC(東京都品川区上大崎)が両社の支援を手掛ける。支援期間は来年3月中旬までで、経営に関する現状分析や課題抽出、課題解決のための伴走支援とフォローアップ、経験・知見・ノウハウの蓄積と内製化を支援する。
同日に開いた採択式では両社が事業展開について説明し、高島市長やWARCの石倉壱彦取締役と意見交換した。ハーバルアイの橋口社長は「世界の漢方マーケットは大きく、今後も伸びる見込み。漢方×テクノロジーで健康寿命延伸に取り組み、IPOで企業価値を高めることで、地域経済にも貢献していきたい」、ベンナーズの井口社長は「BtoCのサブスクサービスは21年にスタートし、ここ1年で定期会員数は13倍に成長した。未利用魚は全国で課題となっており、水産加工事業者などのパートナーを募っている」と説明した。高島市長は「いずれもレッドオーシャンになっていない分野で、グローバル展開も期待できる」とコメントした。