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CO2排出量や削減施策を自動提示する新サービス アークエルテクノロジーズ


週刊経済2022年11月1日発行

12月から提供開始

カーボンニュートラルに向けたデジタルサービスなどを提供するアークエルテクノロジーズ㈱(福岡市中央区大名2丁目、宮脇良二社長)は12月から、COなど温室効果ガスの排出量の可視化から脱炭素化への最適手法の提案までを自動化できる新サービスを提供開始する。
同社は、余剰となる再生可能エネルギーを有効活用するエネルギー機器の最適制御技術や次世代エネルギーシステムの技術を開発している。今回開発した「カーボンニュートラルシミュレーター」は、温室効果ガス排出量の計測だけでなく、企業の予算範囲内で実行可能な施策の抽出や優先度付け、機械学習による運用改善施策の余地の確認などが可能なソフトウェア。12月から大企業向けにカスタム版を提供し、中小企業向けのSaaS(インターネット経由で利用できるサービス)版は来年4月以降に提供開始する。近年、業界では温室効果ガスの排出量の可視化サービスはリリースされているが、脱炭素化に向けた具体的な施策立案についてはコンサルティング会社に頼むケースが多く、手間やコストの面で推進されていないことから、企業規模や業界を問わず活用できるサービスとして普及を目指す。SaaS版の価格帯は、一般的な温室効果ガス排出量の可視化サービスと同等の1拠点8千~1万円での提供を予定。ガスや運輸・運送、小売業などを中心に需要を見込んでいる。
宮脇社長は「脱炭素化への最適手法の提案までを自動化するサービスは日本初。カーボンニュートラルの市場でシェア拡大を図っていきたい」と話している。
同社は2018年8月設立。従業員数35人。