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6月概況の景気判断「悪化」で据え置き  日本銀行福岡支店


新型コロナウイルスの影響継続で

日本銀行福岡支店(宮下俊郎支店長)は6月17日、6月の九州・沖縄の金融経済概況を発表、景気全体の判断について、前月から継続して「新型コロナウイルス感染症の影響から悪化している」とした。3月〜5月までは3カ月連続で判断を引き下げており、据え置きは4カ月ぶり。
個人消費については、テレワーク関連でパソコンなどの需要が増加した家電販売、営業を再開した百貨店など一部で持ち直しの兆しが見られるものの、多くの業態で厳しい状況が続いていることから「減少している」という判断を据え置いた。住宅投資については、貸家の減少を主因に4月の新設住宅着工戸数が前年を下回ったことなどを踏まえ、判断を引き下げた。雇用・所得についても、有効求人倍率が低下していることなどから2カ月連続で判断を下方修正した。
宮下支店長は「一部に底打ちの兆しも見られるが、先行き不透明感は極めて強い。テイクアウトや宅配など新たな販売チャネルの開拓や、商品券や旅行クーポンなど需要喚起の取り組みが、今後どの程度消費全体を押し上げていくか注視していきたい」と見通しを語った。

2020年6月30日発行