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6月に京都府で関西新工場の建設に着手 イフジ産業 来年3月の稼働を予定
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液卵製造・販売のイフジ産業株式会社(粕屋郡粕屋町、藤井徳夫社長)は六月十五日から京都府で関西工場の新設に着手する。
奈良市の現関西工場が手狭になり、建物の老朽化が進んでいるため数 年前から関西地区での新工場建設を計画していた。場所は京都府南部に位置する綴喜郡井出町で、京都市と奈良県橿原市を結ぶ国道24号と木津川に挟まれた敷地内一万四千平方メートルに鉄骨造一部二階建ての工場を建設する。延べ床面積は七千五百平方メートルで一階部分はトラック搬入出入口、製造エリア、冷蔵倉庫、二階は事務所となる。二〇〇一年五月に完成した関東工場(茨城県水戸市)にも導入している最新鋭の割卵機を四台導入、生産能力は年間一万二千トンで現関西工場(奈良市)の約一・五倍となるほか、ΗACCΡ対応の構造となる。
来年三月の完成・稼働を目指しており、現関西工場内に事務所を置く関西事業部も同時に移転する。投資額は土地代も含めて二十億円強となる見込み。また将来的には第二期工事として生産設備を増設する考えで、年間三万六千から四万トンの生産量を持つ「国内最大の液卵製造工場」(同社長)を目指す。第二期工事の着工時期は未定だが、販売状況などを見ながら検討する。なお現工場跡地の利用方法については未定。
藤井社長は「複数の候補地があったが、地元の熱心な誘致活動を受け て最終的に決定した。製造の合理化、省力化を図り、さらなる品質向上を目指したい」と話している。
本社隣接地の9000平方メートルを購入
また同社は二月、本社に隣接する敷地九千平方メートルを購入した。
競売にかけられていた物件を落札したもの。用途についての詳細は未定だが、同社では関東、関西工場に続いて残る名古屋工場(愛知県安城市)、福岡工場もΗACCΡ対応の工場に切り替えていくことを計画していることから、数年後の工場新設などを検討していく見通し。購入価格は二億三千万円前後と見られる。
同社は一九六四年四月の創業、七二年十月の設立。資本金四億五千五百八十五万円。従業員は八十四人。二〇〇二年三月期決算の売上高は七十二億七千三百万円、経常利益は六億四千万円。
藤井社長は山口県防府市出身で、一九四一年二月十三日生まれの六十二歳。九州大学法学部卒。趣味は読書。
2003.04.08 発行 週刊経済より