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4社から8千万円の資金調達 ベンナーズ


週刊経済2023年1月31日発行

累計資金調達額は1億1200万円に

冷凍水産物・加工品の卸販売事業を手掛ける㈱ベンナーズ(福岡市中央区大名2丁目、井口剛志社長)は1月4日、4社から合計8千万円の資金調達を実施したと発表した。今回の調達で、累計資金調達額は1億1200万円(融資額含む)となった。
出資者はDawn Capital、三菱UFJキャピタル、佐銀キャピタル&コンサルティング、Frontiveの4社。同社が展開するサブスクリプションサービス「フィシュル」は、漁獲量や傷などの問題で市場に出回らない「未利用魚」を使用し、下ごしらえ・調味した冷凍のミールパックを定額で届けるもので、22年末時点の会員数は約5千人。資金調達を受けて、サービス拡大のための新商品開発やマーケティングを強化し、23年12月までに会員数1万人、売上高5億円を目指す。さらに、今後は食品メーカーや飲食業界などへのBtoB事業を開始、給食や社食などにも同社商品の活用を提案し、個人宅以外での消費拡大を促進する。こうした展開を見据え、現在拠点を置く福岡のほかに、日本各地の生産者や加工業者と提携することで、製造体制を増強していく考え。
井口社長は「地域によって漁法や漁場は異なるが、未利用魚の問題は共通している。個人会員の増加、BtoBを含めた事業拡大に対応できるよう、まずは仕入れ先を増やし、全国10カ所程度の製造拠点を確保したい」と話している。
同社は2018年4月設立。資本金は8500万円。従業員数は約30人(パート、インターン、業務委託含む)。