NEWS

  • 地域

4月1日付で東京に販売・企画開発部門の新会社 松尾製菓 主力商品と同名でブランド感統一


 「チロルチョコ」などチョコレート(菓子)製造の松尾製菓株式会社(田川市川宮、松尾利彦社長)は四月一日付で、東京に販売・企画開発部門を担当する新会社、チロルチョコを設立した。
 同社は二〇〇二年四月、主販路である全国チェーンのスーパーやコンビニエンスストアなどの本部が集中する東京に営業所を開設し、販売(営業)・企画開発部門の機能を移転させていた。当初、松尾製菓の本社移転を検討していたが、地元企業としての歴史的背景や、株主が小口で多数いることなどから、分社化に踏み切った。合わせてメーン商品 「チロルチョコ」と同じ社名にすることでブランド感を統一し、会社の認知度向上も図る。松尾製菓は製造会社として運営する。
 新会社の資本金は五千万円で、松尾製菓が二五%以上を出資、残りを松尾社長もしくはホールディグカンパニーの有限会社MAC(登記本社・粕屋郡志免町)が出資する予定で検討を進めている。社長は松尾社長が兼任、すでに二年前から東京に転居、常駐している。本社所在地は、現在松尾製菓の東京営業所がある東京都千代田区神田錦町の西本興産錦町ビル十階。従来の営業拠点は全て新会社に移管する。なお、東京の開発室では広告関係の業務、松尾
 松尾社長は「二年前の機能移転で効果も出ており、今後の将来性を考えても、やはり東京にソフト機能があるべき」と話している。
 同社は一九〇三(明治三十六)年創業、一九一九(大正八)年九月設立、資本金六千二百四十八万円、従業員数は百八十人。〇三年八月期の売上高は前期比約二%増の五十四億円、経常利益は横ばいの一億二千万円。東京営業所と開発室は新会社の本社内、物流センターと福岡営業所、および開発室の一部は松尾製菓本社内。このほか営業所が大阪市東淀川区、名古屋市天白区、仙台市泉区、出張所が札幌市手稲区、新潟市、岡山県倉敷市、高松市、大分市、熊本市。

2004.2.10 発行 週刊経済より