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4月から第2次長期総合計画スタート 糸島市・月形市長


週刊経済2021年1月26日発行

人口2千人増の10万4千人を目標に

糸島市の月形祐二市長は1月13日、ふくおか経済2月号インタビューに応じ、2021年の抱負について「2期目最後の1年。4月からスタートする第2次長期総合計画のスタートに向けて全力で取り組みたい」などと語った。主なやり取りは次の通り。
―2021年の抱負について。
月形 糸島市発足に合わせてスタートした1次長期総合計画が3月末で終了し、次の10年を見据えた第2次長期総合計画がスタートする。私にとっては2期目最後の年。1次総合計画を無事に終了させ、2次総合計画を順調にスタートできるよう頑張っていきたい。糸島市が発足し昨年1月で10周年。14年に初当選をし、「ブランド糸島」を核に取り組んできた個々の施策が実現に向けて前進できたと自負している。自治体に対する評価は人口の増減が評価基準の一つになるが、就任以降、取り組んできたマイホーム取得奨励金などの施策が奏功し、1次総合計画の目標に掲げた10万2千人の達成を昨年12月末で達成することができた。現在も人口が増加しており、過去最高を更新している状況。4月からスタートする2次長期総合計画の10年では再び減少に転じると予測されるが、4月以降に取り組む個々の施策を実行していけば人口減に転じる可能性は少ないと思う。10年後の目標である10万4千人の達成に向けた施策を着実に進めていきたい。
ただ、最優先で取り組むべき政策課題は新型コロナ対策。感染拡大防止、社会・経済活動の両立を図るため、国や県の動向に注視し、市民の皆さまにしっかりと耳を傾けながら、対策・支援に全力で取り組んでいきたい。
―2021年の主なプロジェクトについて。
月形 九州大学と連携したまちづくりが新たなステージを迎える。大学の門前町で計画している「(仮)糸島市泊土地区画整理事業」が4月から本格的にスタートする。25年7月頃の完成で、約800人の移住者などを受け入れる街として形成されることになる。また、運動・交流・防災機能を備えた糸島市運動公園については、7月頃に工事を着工、23年7月の供用開始を目指す。
また、市内の道路については、九州大学への西側からのアクセス道路「北新地新田線」が7月頃に完成する。そのほか、来年度からは岐志漁港周辺にバイパス道路を新たに整備し、近年の観光客増に対する交通渋滞緩和を目指していきたい。さらには筑肥線・波多江駅に整備していた自由通路については、来年度末の完了を目指す。
―産業振興については。
月形 まず農林水産業について。農業ではIoTやAIなどを活用したスマート農業を本格化させていく。高齢化による後継者不足や新規就農への促進につなげる機会としていきたい。漁業については、カキ小屋の常設化を拡大させていきたい。また、産直施設の活性化支援などにも力を入れ、“ブランド糸島”のさらなる強化を図る。  商工政策については、新たな企業誘致の受け皿として前原インターチェンジ北産業団地の2期工事について、開発申請を行い、工事に着手していく予定。そのほか、市内中小、小規模事業者を支援するため、昨年12月に策定した中小企業振興条例に基づき新たに商工振興計画を策定する。