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3月期連結決算の売上高は過去最高の453億円 ゼンリン カーナビ需要増で電子地図関連が好調


 電子地図・住宅地図の出版・販売を手掛ける株式会社ゼンリン(北九州市小倉北区、原田康社長)の二〇〇四年三月期連結決算の売上高は前期比五・〇%増の四百五十二億九千五百万円、経常利益は同二八・八%増の三十億一千六百万円となった。
 カーナビゲーション用地図データの受注が好調に推移するなど電子地図関連の売上が伸び、売上高は過去最高となった。利益面では住宅地図データの電子化による製造コスト増など売上原価が増加したため営業利益は二六・五%増の三十億六百万円にとどまったが、厚生年金基金代行返上益十二億六千六百万円や固定資産売却益二億九百万円など十五億七千万円の特別利益があり、当期純利益は二〇四・二%増の十九億五千五百万円と大幅に伸びた。
 事業別にみると、住宅地図出版関連では住宅地図帳がCD-ROM版住宅地図への移行が引き続き増加している影響で売上高は減少。緊急雇用対策を目的とした自治体からの業務委託による企画商品の売上が増加したものの、全体では六・五%減の百五十六億四千八百万円となった。
 電子地図関連では、国内におけるカーナビゲーションシステムの標準装備率向上や自動車メーカーの新車販売台数の増加もあり、カーナビゲーション用地図データの売上が増えた。また携帯マップや個人向けネットワーク型地図サービスの会員数が伸びたこともあって、ネットワーク総合サービス事業の売上高も増加するなど、全体で一六・六%増の二百十九億一千八百万円となった。
 また一般印刷関連では、既存顧客の受注増や新規大口受注により売上高は四・五%増の五十四億四千六百万円となったが、単価引き下げ要求や作業量増加に伴う製造コストのアップにより、六億三千八百万円の営業損失(前期は八億一千八百万円の営業損失)となった。
 今期は売上高で一・一%増の四百五十八億円、経常利益で二・八%増の三十一億円、当期利益で三六%減の十二億五千万円を見込む。
 なお単体では売上高が五・五%増の三百七十三億五千五百万円、経常 利益は九・九%増の二十七億四千百万円、当期純利益は五一・三%増の十億二千五百万円となっている。

2004.6.22 発行 週刊経済より