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25年度の採用計画は360人 九州電力
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週刊経済2024年3月26日発行号
前年計画比60人増、新卒は295人
九州電力㈱(福岡市中央区渡辺通2丁目、池辺和弘社長)は3月13日、2025年度の採用計画を発表した。九州電力送配電㈱との合計で、新卒295人、経験者65人の計360人の採用を予定している。24年度の計画比では60人増。
新卒採用の内訳は、大学院・大学(短大・専門学校)卒が事務系60人、技術系110人の計170人。高専・高校卒はすべて技術系で125人。経験者採用は、海外事業や都市開発事業など特定の業務における高度専門的な知識・スキルを有する人材を随時募集・採用する高度専門採用が20人、他企業等経験のある人材を年に2回募集・採用するキャリア採用は45人。経験者採用は計65人で、前年度計画から45人増となった。事務系のうち、生活拠点となるエリアを指定することができる「エリア指定コース」の採用予定数は40人とし、前年度計画から16人増やした。技術系では、現場で定年退職者などが増えている状況を踏まえ、新卒採用を強化。新たな制度として、25年度以降に新卒入社する技術系社員で大学院・大学・高専卒の人材を対象に、奨学金返還支援制度を導入する。日本学生支援機構の返還支援制度を活用し、7年間で最大126万円を代理返還する。また、技術系新卒社員の女性比率10%以上を目標に女性も積極採用するほか、理工系進路を選択する女性を増やすための取り組みとして、中高生を対象に施設見学会や女性社員との交流の機会を設ける「リケジョ育成プロジェクト」も実施していく。24年度は、計画を上回る新卒318人、経験者14人の計332人が入社を予定している。
人材活性化本部人事グループの首藤憲幸グループ長は「24年度は優秀な人材が採用でき、計画を上回る内定を出した」と手応えを語る一方、売り手市場の新卒採用について「あらゆる手を尽くして学生の興味・関心を引く努力をしているところ。大学の工学部などでも学生の人気は情報系にシフトしており、昔から本流であった強電、電気工学を学ぶ学生が少なくなりつつあるという状況も聞く。技術系の学生からは現場で技術を見たい、技術者の声が聞きたいというニーズもあるので、そういった機会を増やしながら、電力を作って、運んで、売るという仕事に興味を持っていただきたい」と話している。