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2年間ほぼ空室なしの状態続く CBRE調べ


週刊経済2021年8月31日発行

福岡圏大型マルチテナント型物流施設の空室率

2021年第2四半期(4~6月)の福岡圏の大型マルチテナント型物流施設(=LMT、延べ床面積16500㎡以上)の空室率は0・0%で、2019年第2四半期から2年間続けて空室なしという極めて低い数字を維持している。
事業用総合不動産サービス・CBRE㈱(東京都港区)の調べによるもの。福岡圏のロジスティクスマーケットでは大手企業の大規模ニーズが需要を牽引しており、大型の開発計画が増えている。今期は2棟が満室で竣工。加えて来年第2四半期までに竣工する3棟もテナントが内定済みで、テナントニーズに供給が追い付かない状況にある。また、一部で転貸募集区画はあるものの、まとまった面積を求める企業は2022年下半期以降に竣工する物件を検討せざるを得ないという。同社では「福岡圏のLMTストックを首都圏、近畿圏と比較すると、人口や産業集積度合いに鑑みて物流マーケット的にも拡大の余地がある」とみている。これら安定した需要を背景に実質賃料は3200円/坪で、対前期比0・9%増と高い上昇率が続いている。