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17年の景気見通し「回復」見込みは11・7% 帝国データバンク福岡支店調べ 懸念材料は「人手不足」がトップ
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帝国データバンク福岡支店(福岡市中央区舞鶴2丁目)は12月27日、2017年の景気見通しに対する意識調査を発表した。調査は11月16日~30日で、対象は九州・沖縄地区の1988社、有効回答企業数は736社。
17年の景気見通しについて「回復」を見込む企業は11・7%で、16年の見通しと比べて0・9ポイント増加した。「悪化」や「踊り場」とする企業が減少した一方で「分からない」が07年以来となる29%台に達し、先行き不透明感が高まっている。また、景気への懸念材料は「人手不足」が前年比5・1ポイント増の38・0%で最多。全国平均と比べて9・6ポイント高い結果となった。業界別では「建設」と「運輸・倉庫」で5割を超える企業が同項目を懸念材料として挙げている。
2位は「米国経済」で、業界別では「不動産」が5割、3位は「原油・素材価格(上昇)」で「運輸・倉庫」で5割を超える企業が挙げた。前回トップだった「中国経済」は前年比21・8ポイント減の19・0%、2位だった「消費税制」は同24・9ポイント減の14・3%と大幅に減少した。トランプ次期米大統領の経済政策が日本企業に与える影響は「分からない」が41・3%で最多、「マイナス」が38・3%、「プラス」が11・5%、「影響はない」が8・8%となった。
景気回復に必要な施策については「個人消費拡大策」が42・3%増で5年連続のトップ、次いで「所得の増加」、「公共事業費の増額」となった。「公共事業費の増額」は全国の5位よりも高く、九州の地域経済を下支えするものとして、より強く求められている実態が浮き彫りとなった。
同社では「とりわけ、懸念材料として『米国経済』を挙げる企業が急増した。海外動向に先行き不透明感が漂うなか、日本経済が自律的な好循環を達成するため、政府は消費活性化と企業業績の改善に向けた政策を一段と推し進める必要性が高まっている」と分析している。