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12年ぶりにトップ会談 北九州市と福岡市
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週刊経済2023年3月7日発行
「福北新時代」掲げ連携強化
北九州市(武内和久市長)と福岡市(高島宗一郎市長)は2月28日、北九州市で両市長の会談を実施した。
トップ会談は12年ぶり。2月20日に就任した武内市長が同日に高島市長のもとを訪れた際に会談について合意し、約1週間で実現した。当日は、2度の大規模火災からの復興が進む旦過市場を視察。市場内で昼食を取り、小倉城庭園を散策した後、庭園内の施設で約1時間の会談を実施した。会談では、両市が連携に関する提案事項を挙げた。福岡市は、短期的にも実現可能性が高い取り組みとして、両市の大学発スタートアップの創出・成長支援などスタートアップにおける連携、福岡市が取り組む「一人一花運動」に関するノウハウ提供や相互PR、LINE公式アカウントに関するノウハウ提供を提案。スタートアップ分野の連携では、福岡市が23年度内に開催予定の「九州スタートアップコミュニティサミット」に北九州市が参加する方針で合意した。北九州市は、中長期的な連携を見据え、水素の利活用に関する情報提供や実証実験への協力などのカーボンニュートラル実現、港湾の利用促進や県内2空港の連携を視野に入れた物流機能の利活用、食や観光資源に関する相互・多角的な情報発信など観光振興に関する連携を提案した。
会談後に開かれた共同会見で、両市長は「福北新時代」をスローガンに掲げ、連携を強化していく方針を示した。武内市長は「新たな連携のキックオフの日として、まずは提案事項をテーブル上に挙げ、ともに九州や日本全体の成長エンジンになっていくという方向性が一致した。これから互いに連携体制を整え、緊密な議論や具体化に取り組んでいく。今後も必要に応じて職員間での会議やトップ会談を実施していくほか、職員の人材交流も形にし、両市のWIN‐WINの関係を進化させていきたい」、高島市長は「武内市長から就任後真っ先にお話をいただき、その気持ちに応えたいと思った。同じ県内の政令市として競合する部分もあるが、エリアとしてスケールメリットを出していく上では、同じ方向を向いて、競争分野よりも協調分野をより多く見つけていくことから始めたい」と話した。