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1位は「住民自治への新しい取り組み」   福岡市04年市政10大ニュース   2位は「国際都市・福岡」


 福岡市は二〇〇四年の「福岡市の十大ニュース」を選定した。トップは、町世話人制度の廃止や校区単位での自治協議会設立などによる「新しい住民自治への胎動」が入った。 
 全体的には「新しい住民自治への取り組み」や「安心・安全のまちづくり」など積極的な市政改革に関するニュースのほか、博多―釜山―上海への市民クルーズや国際新華商会議in福岡の開催など「国際都市・福岡」に関するニュース、「博多港の港湾機能充実」などアジアの交流拠点都市を目指す同市らしいニュースが並んだほか、都市高速5号線の一部供用開始、九州新幹線一部開業などの交通アクセスの機能強化などのニュースも目立った。
 二位は「国際都市・福岡」。十月の福岡、釜山、上海を結ぶ市民クルーズには約千人の市民が参加。十一月には国際新華商会議in福岡、JCI世界会議福岡大会などが開催された。五月に高速定期貨物船RORO船がコンテナ国内外一貫輸送サービスを開始したことにより貿易の活発化には拍車がかかり、九月には博多―上海港の友好港協定が締結された。また、十月には空路で福岡―上海間の午前便が増便となり、日帰りが可能となった。
 三位は「博多港の港湾機能の充実」。〇四年に旅客数が六十万人を超 え、コンテナ取扱量も六十万TEU超で過去最高となった。
 四位は「アイランドシティ」。三月に住宅開発事業「照葉のまちづくり」の施行業者が決定、十一月に住宅開発に着手。十二月には博多港開発株式会社が担当していた第二工区の埋立て権を市が継承することが決定した。市と議会が刑事告発していたケヤキ、庭石問題では三人が起訴され、公判が行われている。
 五位は「交通網の機能強化」。六月に都市高速5号線の板付―野多目ランプの供用開始、三月にはJR箱崎駅高架化があり、地下鉄七隈線の整備も進む。
 六位は「安全・安心のまちづくり」。九月に防犯対策推進のため「福 岡市地域安全警戒宣言」を発令したほか、二月には〇三年七月の水害による教訓から「御笠川流域五市浸水対策会議」を設立、四月には「雨水整備レインボープラン」が策定された。
 七位は「新しい福岡市への取り組み」。三月、区役所を中心に個性を生かしたまちづくりの指針となる「区基本計画」が完成。六月には自治都市、元気都市福岡の実現に向けて、財政健全化、政策推進、行政経営改革の三プランの連携による「市政経営戦略プラン」を策定した。
 八位は「九州新幹線の一部開業」。新八代―鹿児島中央駅間の一部開業により、福岡ー鹿児島間の所要時間は従来の三時間四十分から二時間十分へと短縮。また、博多駅までの全線開通が前倒しになる見込みとなり、博多駅周辺は「都市再生緊急整備地域」指定を受けた。
 九位は「名誉市民章の贈呈」。二月に桑原敬一前市長に名誉市民章を贈呈。また、十二月には市長経験者以外で初めてホークスの王貞治監督など四人に名誉市民の称号を贈ることが決まった。
 十位は「福岡ソフトバンクホークスの誕生」。十二月、情報通信大手 のソフトバンクグループが株式会社ダイエーから球団を買収。来シーズンから新スタートを切る。

2005.1.18 発行 週刊経済より