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飯塚市のプラスチック成形工場が稼働 岐阜の中村精工


週刊経済2022年2月8日発行

投資額は12億円

金型製造の㈱関東製作所(東京都江東区、渡邉章社長)の子会社で、プラスチック成型金型の設計製作を手掛ける中村精工㈱(岐阜市柳津町北塚4丁目、同社長)は1月17日、昨年9月に完成した飯塚市鯰田の「福岡工場」を稼働した。投資額は12億円。
九州にプラスチックの成形メーカーが少なく、トヨタ自動車九州(宮若市)、日産自動車九州(苅田町)、ダイハツ九州(大分県中津市)など部品を納入する工場が多いことから需要を見込み建設に至った。また、金型メンテナンスの機能を備え受注から納期までのリードタイムを短くし優位性を確保する狙い。場所はJR浦田駅西側、鯰田工業団地内。敷地面積は2万9771㎡、鉄筋コンクリート造2階建てで、延べ床面積は2631㎡。1階は金型のメンテナンスのほか、プラスチック成形ライン、製品検査、出荷場、倉庫とし、2階は会議室や応接室、食堂を設けている。自動車のラジエーターグリルやシフトレバーなど自動車関連のプラスチック製品を製造する。生産能力は月9万個で、初年度売り上げ目標は3億円。23年以降に倉庫や射出成形、金型製作、試作開発エリアと拡大する方針。スタッフ数は3人で、地元採用に力を入れ10月までに10人体制を目指す。
渡邉社長は「従来、自動車関連の金型の設計製作が9割を占め、新車の製造が始まる際に受注を受けていた。金型の製作やメンテナンス技術を生かし、部品メーカーとしてプラスチックの成形事業を拡大していきたい」と話している。
同社は2013年2月設立。資本金800万円。決算期3月。従業員数45人。