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需要堅調で空室率は今後も低下傾向 東京都のCBRE調べ


週刊経済2024年8月14・21日発行号

福岡圏のマルチテナント型物流施設

2024年6月期の福岡圏(※1)のマルチテナント型物流施設(※2)の空室率は、前期(2024年3月期)から1・7ポイント低下して3・2%となった。
事業用総合不動産サービス・シービーアールイー㈱(東京都港区)の調べによるもの。福岡圏エリアでは今期の新規供給は1棟で、一部の区画で空室を残したが高稼働で竣工した。複数の既存物件でも空室が消化され需要は堅調。今期は食品、日用雑貨などの消費財から半導体関連まで多様な業種のニーズが顕在化したことに加え、今後もまとまった面積を検討する企業が複数あるという。同社では「築浅物件の転貸区画が複数出ているものの、2024年の竣工予定物件は残り1棟と限定的であるため、空室率は今後も低下傾向で推移するだろう」と見ている。
また、実質賃料は0・6%上昇して3490円/坪となった。上昇は6四半期連続。これまでは賃料水準が相対的に低かった鳥栖方面で物流立地としての評価が高まって賃料の上昇基調が続いており、全体平均を押し上げている。
※1 福岡・佐賀県を中心とする地域の43棟。
※2 延べ床面積1万6500㎡以上で、原則として開発当時において複数テナント利用を前提として企画・設計された施設。