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電子マネー搭載のキャンパスカードシステムを提供 国内信販 九州内の大学、専門学校を対象に


 国内信販株式会社(福岡市博多区博多駅前三丁目、中村欣治社長)は、東芝エンジニアリング株式会社(川崎市、松下徹志社長)と共同で、電子マネー「Edy」を用いた統合キャンパスカードシステムを、九州内の大学、専門学校に提供する。
 昨年九月に東芝エンジニアリングが開発したシステムに、電子マネー「Edy」を付加し改良を加えたもので、大学導入のコストが約三割削減可能となる。また、学生や教職員は一枚の学生証や職員証で入退室管理や支払が可能なため、複数枚のカードを持つ必要がなくなり、学校側も余分なカードを発行せずに事務系業務の合理化が図れる。
 新システムの機能は次の通り。(1)ICカード発行管理システム……学内で学生証・職員証が発行できることにより、学生や教職員に関する個人情報が学外に流出する危険性をなくし、新入生など何千人もの学生証(ICカード)も数日で発行可能(2)出欠管理・勤怠管理システム……学生証や職員証を専用端末にかざすだけで出欠管理や勤怠管理ができ、パソコンにより一目で出欠状況や勤務状況が分かる。また、教職員の給与計算などの事務系業務の合理化が実現できる(3)入退室管理システム……ICカードをセンサーにかざすことにより個人認証をし、入退室管理ができる。これにより外部からの不正侵入の防止や施設の利用状況の管理が可能(4)「Edy」によるプリペイド管理システム……従来は独自のプリペイドカードシステムを構築していたが、新たに「Edy」を搭載することで学生証や職員証に価値(金額)を付加し、学内のキャッシュレス化と集計業務などの大幅な低減が図れ、学内以外にも全国のリアルサイバー「Edy」加盟店で利用できるため残金もなく、学生や教職員の利便性がアップする(5)証明書・学割証の自動発行システム……ICカードによる個人認証をデータベースの連携活用により専用端末で即時発行ができ、証明書発行手数料も「Edy」での支払いが可能。これにより学生へのサービス向上と教学事務の大幅な低減が図れる(6)学生情報システム……ICカードでの個人認証により、時間割変更や履修状況、呼出などの情報を学内の端末でいつでも検索でき、学生サービスやインフォメーション、コミュニケーションが向上できる。
 国内信販は、同システムを大学や専門学校に提供することで「Edy」利用者および加盟店を増やし、「Edy」事業の拡大を目指す。また、七月初旬には九州内の大学、専門学校向けに二社合同で「Edyによる統合キャンパスカードシステムセミナー」を福岡で開催する予定。同社は二〇〇五年までに約十校での導入を目標にしている。

2003.05.27 発行 週刊経済より