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門司麦酒煉瓦館を文化交流拠点にリニューアルへ 北九州市
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週刊経済2024年11月13日発行号
スピナが優先交渉権者に
北九州市は10月31日、市が保有する「門司麦酒煉瓦館」の新たな活用策についての公募型プロポーザルを実施した結果、西鉄グループの㈱スピナ(北九州市八幡東区)が優先交渉権者に決定。フォトスタジオや市民ギャラリーを持つ文化交流拠点にリニューアルする方針が固まった。
同施設は2000年に、サッポロビール㈱から北九州市が譲り受け、2005年にビール工場発展の歴史等が体感できる施設として開館した歴史がある。これまで市の指定管理施設として運営を続けてきたが、利用者がピーク時の3分の1程度(年間約1万2千人)まで減少したことによる収支状況の悪化、建物の老朽化による改修コストの上昇などが課題となっていた。民間活力による刷新を目指し、建物と駐車場部分の活用案を募集していた。
優先交渉権者となったスピナの提案を見ると、コンセプトは「人と人が繋がり、共に紡ぐ交流拠点」で、施設にはフォトスタジオ、市民ギャラリーなどのクリエイターや若者が集う文化交流の拠点にリニューアルし、駐車場エリアにはドライブスルー対応のコーヒーショップ(スターバックス)を整備する計画。評価のポイントは、歴史、文化といった場所性を踏まえており、事業コンセプトを評価した点に加え、様々な人に幅広く使ってもらえる点や、事業の安定性・収益性のバランスも評価された。総事業費は約1億8600万円を見込む。施設は来年7月、駐車場部分は同年10月のオープン予定。
武内市長は「伝統と歴史のある建物やスペースが、民間の力で新たに市民の皆さんの楽しみの拠点として、いろんな世代の人たちが交わり合うスペースとして生まれ変わっていくことになり、非常に期待している」とコメントしている。