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長野県駒ケ根市と養蚕業復興を目的に連携協定 KAICO


週刊経済2024年4月3日発行号

地域経済活性化へ

カイコを使用したタンパク質受託生産事業のKAICO㈱(カイコ・福岡市西区九大新町、大和建太社長)は3月26日、長野県駒ケ根市と養蚕業復興に伴う地域経済活性化を目的とした連携協定を締結した。
協定名は「駒ケ根市とKAICO株式会社との駒ケ根シルクミュージアム新プロジェクトに関する地方創生に向けた連携協定」。かつて養蚕が盛んであった駒ケ根市において、新たな養蚕業を開始し、同プロジェクトをもとに生産された全量のカイコをKAICOが経口ワクチン等の原料として買い取ることで、地域経済の活性化を図る。昆虫カイコを利用してタンパク質を生産する技術により経口ワクチン開発を進めてきたKAICOでは原料であるカイコの安定供給先の確保が必要だったことや、国内養蚕農家が減少していることを背景としてプロジェクトを立ち上げた。養蚕業の復興を通し、廃校などの再利用や耕作放棄農地の再活用、雇用創出と地域コミュニティの維持・発展など地域振興活性化にも寄与していきたい考え。また同協定の締結にあたり、KAICOは駒ケ根市の桑畑拡大のため、桑の苗木を千本寄贈した。同社では「養蚕業復興プロジェクトは地方創生やカーボンニュートラルに貢献できる仕組み。賛同・協力いただける自治体や企業との連携を進めていきたい」としている。