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鉄道収入の緩やかな回復や保有資産売却などで増収増益 JR九州
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週刊経済2022年6月14日発行
営業収益は前期比12・1%増の3295億円
九州旅客鉄道㈱(JR九州、福岡市博多区博多駅前3丁目、古宮洋二社長)の2022年3月期連結決算は、売上高にあたる営業収益が前期比12・1%増の3295億2700万円、営業利益が39億4400万円(前期は228億700万円の損失)、経常利益が92億3700万円(前期は193億2300万円の損失)と増収増益となった。
鉄道旅客運輸収入の緩やかな回復や私募REITへの保有資産の売却収入などで356億円の増収となり、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも黒字化。当期純利益は132億5千万円(前期は189億8400万円の損失)だった。
セグメント別では、運輸サービス事業は新型コロナの影響はあるものの、鉄道旅客運輸収入の緩やかな回復などで、営業収益が14・3%増の1089億1800万円、営業損益が222億9900万円の損失(前期は376億2900万円の損失)と増収増益に転換。建設事業は工事の減少などで営業収益が0・8%減の957億400万円となったものの、営業利益が前年並みを維持し、1・4%増の70億8700万円となった。不動産・ホテル事業は私募REITへの保有資産の売却収入や賃料収入の増加などで、営業収益が38・0%増の1105億8千万円、営業利益が81・4%増の179億8600万円の大幅な増収増益。
流通・外食事業は営業収益がドラッグストア事業の譲渡などで15・2%減の436億4400万円、営業損益がコンビニエンスストア売上高の緩やかな回復などで12億4100万円の損失(前期は25億7500万円の損失)と減収増益。その他事業は建設機械販売・レンタル事業の積極的な営業活動で収益の確保に努めた結果、営業収益が5・6%減の600億7200万円、営業利益が64・7%増の28億8300万円と減収増益となった。
今期は新型コロナの収束時期が依然見通せないものの、感染抑制と消費活動の両立による移動需要や個人消費の緩やかな回復を想定し、営業収益 が前期比15・7%増の3814億円、営業利益が7・35倍の290億円、経常利益が3・25倍の300億円、当期純利益が84・9%増の245億円と増収増益を予想し、さらなる業績回復を見込んでいる。