NEWS

釜山市のデザイン会社と共同でGPS付杖を開発販売 麻布スリーエーコンサルティング


国内とアジアの総販売店に

韓国ビジネスなどのコンサルティング事業を展開する麻布スリーエーコンサルティング(福岡市中央区黒門2丁目、鈴木重幸代表)は、韓国・釜山市のデザイン会社・㈱アイオン(ユン・ジャンウォン社長)と共同でGPS付の杖を開発、2月1日から販売を始めた。  顧問先である㈱アイオン社から杖の商品化の依頼を受け、2年前から共同で製品化に向けた準備を進めてきた。商品名は「Smartec(スマーテック)」。杖の柄の部分にGPS(衛星利用測位システム)」を取り付け、杖を使用する保護者のスマートフォンアプリと連動し、運用する。GPSが発信する電波は半径200m、500m、1㎞の3つのモードがあり、杖が倒れて10秒後に危険情報を知らせるメッセージとして保護者に通知、位置情報を確認できる仕組み。素材は飛行機や高級自動車に使用されるグラスファイバーを使用しているため、体重110kgまで対応できるほか、長さも10段階に調整できる。また、杖の先に強化ゴムの調整軸を設けたことで、歩幅に合わせた調整も可能という。赤色と青色の2タイプがあり、価格は1本税込み2万8000円。日本国内および台湾などアジア地域の総販売代理店として、2月末にインターネット上で新商品やサービスなどを告知するマクアケに出品するほか、福岡ベンチャーマーケットのフェアなどにも出展、販路拡大を目指す。韓国国内での製造特許や商標登録、ISO認証を取得しているほか、米国の特許であるPSEにも認証されている。  鈴木代表は「2年前から共同で開発に取り組み、製品化にこぎつけることができた。使いが手の良さや耐久性だけでなく、GPSを取り付けて位置情報が確認できる点がポイント。一般的な杖に比べて倍以上の価格だが、付加価値の高い杖として販路を拡大していきたい」と話している。  同社は2008(平成20)年6月設立の合同会社。資本金は300万円。韓国関連のビジネスコンサルティングを得意とし、15年3月に釜山広域市と日本企業で第1号となる投資誘致協力協約書を締結、16年には新韓銀行本店と韓国に進出する日系企業を支援する覚書を締結し、釜山事務所を設立している。鈴木代表は1955(昭和30)年5月31日生まれの64歳。明治大学政治経済学部、ハワイ州立大学心理学科卒。一般社団法人・九州日韓経済交流会の専務理事や九州日台経済文化交流院の副会長なども務めている。

2020年2月26日発行