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醸造工程をビックデータ化するAI実証実験 浜地酒造


12月から

博多の酒蔵ブランド「杉能舎」を展開する浜地酒造㈱(福岡市西区元岡、浜地英人社長)は12月、醸造データ過程をAIで記録しビックデータ化する実証実験を開始する。

導入するシステムは蔵の製造責任者である杜氏にちなみ、「AI杜氏(仮称)」とする。複雑な醸造過程をデータに残すことで、数値の見える化や世代交代の際の引き継ぎを簡易化することが目的。12月から本社敷地奥の倉庫で試験的に醸造機器と接続、実験後の結果を分析し、九州大学と共同で本格導入に向けた準備を進める。濱地浩充常務は「伝統の存続と両軸で、最新技術の導入も図っていきたい」と話している。

同社は1870年創業。代表銘柄は杉能舎、杉能舎麦酒など。創業以来、日本酒をメーンに製造してきたが、77年に地ビール製造に参入。本社敷地内に事務所、蔵のほか、売店、酒粕パンなどを販売するパン工房、ビアテラス(冬はカキ小屋)、売店、酒蔵資料館があり、9月16日に酒と軽食を楽しめるスペース「蔵の間」(約165㎡)をオープンした。

2017年11月21日発行