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郵便事業博多支店を博多区大井1丁目に新築移転  日本郵政グループ    1階に博多大井郵便局も開局


 日本郵政(JP)グループの郵便事業株式会社九州支社(熊本市、野村晴一支社長)は9月21日、博多支店(福岡市博多区博多駅中央街、安武幸一郎支店長)を同区大井1丁目に移転した。また郵便局株式会社九州支社(熊本市、本村征四郎支社長)は同支店1階に博多大井郵便局(樋口美穂子局長)を開局した。
 郵便事業株式会社博多支店は、1日に37万通を取り扱い、23万通を配達。以前から輸送手段の自動車への移行による立地の見直しや、民営化に伴い業務効率化を追求するなか建物の構造上の問題などから移転を検討してきた。すでに民営化直前の2007年3月に九州自動車道福岡IC近くの同東区蒲田4丁目に物流センター機能を持った新福岡支店(開設当初は新福岡郵便局)を開設し、郵便物や「ゆうパック」など荷物などの仕分け機能の大部分を移管・統合していた。今回、配達や集荷などの機能を新支店ビルに移すとともに、新福岡支店に移管していた仕分け機能のうち博多支店と福岡支店(中央区天神)管内の小型郵便物(定形郵便物)の仕分け機能を博多支店に戻す。また、博多大井郵便局は地元住民の要望などから新設したもので、民営化以降の新設郵便局(分室除く)としては3カ所目、九州では初めてとなる。
 場所はホームセンター「ナフコ福岡空港店」の隣接地。総敷地面積は1万61百平方m。建物は2階建て、延べ床面積1万74百平方m。うち郵便局の専有面積は1階の142平方m。駐車場は共用で18台収容。郵便事業博多支店では、新型区分機を年賀専用4台含め8台導入し、業務の効率化を図る。同支店従業員は約8百人(うち社員約250人)。博多大井郵便局では、郵便、貯金、保険業務を取り扱い、社員数は局長含めて3人体制。ATMは1台。21日の開局セレモニーで本村支社長は「これまで以上に地域密着したサービスを充実させていきたい」と話している。
 郵便事業博多支店は博多郵便局1階に「博多駅前分室」として窓口を設置し、これまで通り24時間の郵便取り扱いを行う。不在留置郵便物に関しては、博多大井局で保管し、転送の連絡を受けたもののみ博多駅前分室で受け取れる。

 博多郵便局再開発は周辺道路の付け替え協議中

 博多郵便局舎の地下1階から地上7階に入居していた郵便事業博多支店の全面移転で取り沙汰される同局舎の再開発について、持ち株会社の日本郵政株式会社不動産企画部担当者によると、現在は局舎周辺道路の付け替えを行政と協議している段階であることが分かった。
 一部新聞紙上で報道された2013年度をめどにした商業施設への建て替えについては、「それも含めてさまざまな案を検討中」として、現在は博多郵便局舎北側の駅前広場に面した道路を局舎南側への付け替えを福岡市や福岡県警などと調整中とのこと。同部では、「許可が下りた段階で、正式に発表したい」と話している。博多郵便局舎では、現在も郵便局株式会社の博多郵便局(窓口)とゆうちょ銀行株式会社博多支店が営業しており、両店舗の仮店舗を近隣に確保、移転した上で、現局舎の解体に踏み切る模様。