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連続立体交差化に合わせ高架下空間の整備事業 大野城市


週刊経済2021年12月14日発行

全体事業費は約70億円

大野城市(井本宗司市長)は、来年8月の西鉄天神大牟田線春日原―下大利間の高架切り替えに合わせ、高架下空間や駅間でまちづくり整備事業を本格化させる。全体の事業費は約70億円。
2016(平成28)年3月に「大野城市高架下利用及び市街地活性化基本計画」を策定した同市はこれまで、西鉄との継続的な協議・検討を進め、19年度までに基本計画を取りまとめ、高架下や駅と駅との間の整備や利活用の方針を打ち出している。整備事業は民間によるPFI方式を活用して進める方針。今後、実施方針などを作成した上で、年度明けにも事業者の公募を始める。
整備方針では高架化する下大利、白木原両駅を中心に交流広場や遊歩道、駅前広場、駐輪場などを整備する。交流広場は春日市との市境を跨ぐ春日原駅北側、春日原駅と白木原駅間の牛頸川交差部の2カ所。遊歩道は春日原駅―白木原駅間、駅前広場は白木原駅と下大利駅にコンコースを設け、東口に新設、既存の西口は必要に応じて歩行者屋根の設置など改修を進める。複合施設は白木原―下大利間の県立筑紫中央高校側に整備、駐輪場は春日原駅北側、白木原駅南北北側、下大利駅南側の高架下に新設する。
同市建設環境部連立・高架下活用推進室の團野貴夫室長は「中心市街地で高架下を活用した自治体によるまちづくりは全国的にも珍しいケース。広場などを活用したにぎわい創出、駅間に遊歩道を整備することで歩きやすく、回遊性のある街に生まれ変わるような整備を進めていきたい」と話している。また、連続立体交差事業が完了することによって、2001(平成13)年度からスタートしていた下大利駅東側の区画整理事業(約8・3ヘクタール)も事業が完了する。