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農作物の生育状況診断アプリを開発 ニチリウ永瀬


来年1月に一般配信を開始予定

園芸資材、農業用肥料、飼肥料原料など卸売業の㈱ニチリウ永瀬(福岡市博多区博多駅東1丁目、武谷俊一社長)は3月1日、農作物の生育状況を診断するアプリケーション「アグリDr.(アグリドクター)」を開発した。
個人の経験や勘などに左右される農作物の栽培技術や、育成ノウハウの知見共有とデジタル化を図り、農業法人や新規就農者を支援するもので、社員の提案営業用ツールとしても活用する。同アプリはニチリウ永瀬や関連グループ会社の有識者や経験者の知見を、同社独自のアルゴリズムで開発したのが特徴で、生産者、圃場ごとに情報登録を行い、生育状況を最大で約30の質問にYes・NO形式で回答すると、栽培における病気や生理状況の対処方法を診断。必要な肥料や農薬などを抽出(処方)し、自社商品や卸売りする商材の販売向上につなげる。同日付で、社員用にきゅうり1品目を診断するパイロット版をリリース。診断結果を蓄積した上で、2020年1月末をめどにピーマン、いちご、トマト、ナスなど約20作物の診断を可能とした一般向けの本格配信を開始。同年内に画像解析と人工知能(AI)を使った自動診断、予測診断などの機能も付加する予定。開発責任者の中武英一農業資材統括部長は「企業価値を高めるツールとしても期待している」と話している。

2019年4月16日発行