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輸送サービスの利便性向上で連携 九州旅客鉄道と西日本鉄道


MaaS活用を具体的に検討

九州旅客鉄道㈱(=JR九州、福岡市博多区博多駅前3丁目、青柳俊彦社長)と西日本鉄道㈱(=西鉄、同区博多駅前3丁目、倉富純男社長)は10月23日、輸送サービスにおける連携に関する覚書を締結した。
輸送サービスにおける事業環境が転換期を迎える中、これまで同じ福岡・九州において輸送サービス提供やまちづくりに取り組んできた両社が、さらなる地域への貢献を念頭に、輸送サービスの大きな変革への対応と企業価値の向上を実現するため、会社の枠を超えて連携し、顧客目線での利便性の高い輸送サービスの実現に取り組む。当初の取り組みとして、さまざまな交通機関が連携し、モビリティ(移動)を1つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな移動の概念「MaaS」の活用について具体的に検討し、両社の持つ公共交通を生かした情報提供サービスを展開することで、移動の利便性向上を図る。さらに今後は、利便性が高い持続可能な公共交通ネットワークの構築に向けて、新たな技術を活用しながら、両社で連携して取り組んでいく。具体的な内容は、検討の進捗に合わせ、随時発表する。
今後の検討内容案としては、①両社が連携したMaaSアプリによる新たなサービスの提供などMaaS分野での連携②バス・鉄道の乗り換え利用の利便性向上(サイン・運行情報相互提供・乗りかえ利用促進に資するダイヤの検討)や両社の輸送サービスを最大限活用し、顧客のニーズに合った公共交通サービスの提供など公共交通の利用促進につながる輸送サービスの提供③ビッグデータの活用と新たなモビリティサービスの提供など公共交通の利便性を向上させるための新しい技術を活用した輸送サービスの実現を挙げている。
輸送サービスにおける事業環境は少子高齢化の進展や人口減少、地球環境への配慮、自動運転をはじめとしたモビリティにおける技術革新など、転換期を迎えている。

2019年11月6日発行