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資源再利用のパートナーシップ契約締結 KAICO


週刊経済2021年5月18日発行

養蚕事業の奄美養蚕と

九州大学発ベンチャーで、カイコを使用したタンパク質の受託生産事業を手掛けるKAICO㈱(福岡市西区九大新町、大和建太社長)は4月7日、養蚕事業の㈱奄美養蚕(鹿児島県奄美市、森田典彰社長)と資源再利用に関するパートナーシップ契約を締結した。
KAICOは九州大学が遺伝学研究用に収集したカイコを使用し、その体内で医薬品などの研究に必要な生産の難しいタンパク質を大量生産できるプラットフォームを構築している。一方、奄美養蚕はシルク化粧品事業の㈱アーダン(鹿児島県奄美市、西博顯社長)傘下で、スキンケア商品や健康食品の開発・製造過程で使用されるシルクを生産。今回のパートナーシップ契約では、絹糸を回収した後に廃棄処分していたカイコさなぎをKAICOが引き取り、経口ワクチンなどの原料として利用する。今年度はカイコさなぎ約10万頭の引き取りを予定している。KAICOは「今後も幅広いパートナーと協力し、資源の有効活用を促進することで持続可能な社会に貢献するビジネスの実現に努める」としている。