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認知症対策で連携協定を締結 久留米市とエーザイ


同社との連携は県内3例目

久留米市(大久保勉市長)は2月25日、大手製薬会社・エーザイ㈱(東京都文京区小石川4丁目、内藤晴夫代表執行役COO)と認知症対策で連携協定を締結した。  認知症の人やその家族を地域全体で支えるまちづくりを進めることが目的。市が独自に取り組む認知症対策の一つ「ものわすれ予防診断」(久留米大学・小路純央教授監修)を実施する中、同社の資材などが活用されていたこともあり、締結に至った。また、エーザイ㈱は認知症に関する薬の開発のほか、全国の自治体や医師会と連携、認知症に関するニーズなどを掘り起こし、地域全体で総合的な対策を進めるソリューション事業を展開しており、県内では直方市、苅田町に続き久留米市と協定を交わした。提携内容は①理解促進および普及啓発②早期発見、早期診断、早期介入の環境構築③予防④認知症の人とその家族が安心して地域で暮らせるまちづくりの促進の4項目。市役所8階の特別応接室であった締結式では、大久保市長と同社hhc(ヒューマンヘルスケア)ソリューション地域包括部の渡辺健一郎部長らが出席、協定書に締結した。  大久保市長は「久留米市ではこれまで、認知症の人の保険加入など独自の取り組みを展開してきた。国内有数の製薬会社と連携できることはうれしい限り。さまざまな社会実験などを通じて、認知症の人や家族の人たちが安心できる地域づくりに取り組みたい」と話し、渡辺部長は「認知症は薬だけで解決できる病気ではない。他の病気と違って自分事になっていない状況だが、正しい理解を持ち、早期発見や気づきにつながるようしっかり降り組んでいきたい」と提携への意気込みを述べた。

2020年3月3日発行