NEWS

衛星開発のQPSに2億円追加出資 FFGVP


週刊経済2021年12月21日発行

累計出資額4億円

㈱ふくおかFG傘下の㈱FFGベンチャービジネスパートナーズ(FFGVP、福岡市中央区天神1丁目、福田知社長)は運営するファンドを通じて小型SAR(合成開口レーダー)衛星の開発の㈱QPS研究所(同町、大西俊輔社長)に2億円追加出資した。
同社では2017年10月に1億円、20年10月に1億円、QPS研究所に出資しており、今回で累計出資額は4億円となる。QPS研究所は21年2月に2号機「イザナミ」をアメリカの宇宙開発企業スペースXの主力ロケットであるFalcon 9で打ち上げ、民間では日本初の分解能(解像度)70センチメートルの画像取得に成功するなど、今後も成長が期待できる企業と判断した。
同社は、九州大学で20年以上研究されてきた人工衛星技術を承継した宇宙スタートアップで、九州の地場企業と宇宙技術開発に取り組んできた。今後世界初の高精細小型SAR衛星を開発し、25年を目標に36機を打ち上げてコンステレーションを組むことで、夜間や悪天候にも左右されず地球上のほぼすべての場所を24時間観測できる準リアルタイム観測データサービス提供の実現を目標に掲げている。FFGVPでは「今回の資⾦調達により、世界を代表する宇宙スタートアップとしてさらに発展することを期待している」と話している。