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自社大型高齢者施設の近隣に1~2カ所の中規模葬祭会館 サンレー 集中出店でシェア占有率アップ図る
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冠婚葬祭互助会運営の株式会社サンレー(北九州市小倉北区、佐久間庸和社長)は、二〇〇四年二月五日にオープンした国内最大規模の自社複合高齢者施設「サンレーグランドホテル」(同市八幡西区)の近隣地区で、同年度中に一~二カ所の中規模葬祭会館の開設を計画している。
これは、国内でも高齢化先進地帯である八幡地区に集中出店することでシェア占有率を高めるのが狙い。これまでも、出店地域でドミナント戦略をとってきたが、今回の出店で北九州地区のシェア五割獲得を目指す。中規模斎場の出店詳細は未定だが、三百人、百人収容できるホール二カ所、駐車場百二十台規模の施設を開設する予定。
なお、二月五日にオープンした国内最大規模の複合高齢者施設「サンレーグランドホテル」は、自社施設「松柏園グランドホテル」を約二億円かけて改装。敷地面積一万七千平方メートル、葬祭会館「北九州紫雲閣」を中核施設とし、約六十室の宿泊客室、神式・教会式の会場、畳敷き法宴会場 七カ所、三百平方メートルのガーデン斎場ほか、スポーツクラブ、カルチャーセンター、カラオケルーム、囲碁将棋サロンなどを備える。また、宗教美術を無料展示する「宗遊館」、図書館ほか、「老人よろず相談所」を設け、同社の一級葬祭ディレクターが常駐して、高額医療費返還、相続問題など高齢者の悩み、相談に応える。なお、自社で対応できない場合は提携する弁護士などの専門家に相談して回答する。同施設の初年度売上見込みは葬祭利用二百件で売上高三億四千万円。五年後には同利用五百五十件で十億円を見込んでいる。
葬祭ディレクター一級試験合格率で国内首位
また、同社は昨年九月九日に実施された葬祭ディレクター一級試験で、合格率首位を獲得した。
同試験は年間に二回実施されており、すべての宗教史、教義、葬式の作法や法律、医療や税金関係など幅広い知識が必要とされる国家資格。今回の試験での平均合格率は四四%だったが、同社では今回、 三十人が 受験し、二十六人が合格、八七%という国内首位の合格率を残した。なお、今回の試験合格者も含めて、同社の同資格取得者は計百三十人となり、葬祭業では全国で二番目に多い数となった。
同社は一九六六年十一月設立、資本金は九億五千二百五十万円、売上高は約二百億円、従業員数は約千二百人。葬祭施設は四十一カ所、結婚式場十一カ所を展開している。
佐久間社長は北九州市出身で、六三年五月十日生まれの四十歳。早稲田大学政経学部卒。一条真也のペンネームで二十数冊の著書を執筆している。
2003.12.09 発行 週刊経済より