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繰り延べ響き2けた減収、赤字化 岡野バルブ製造


最終赤字は9億8300万円

バルブ製造大手の岡野バルブ製造㈱(北九州市門司区中町、岡野正紀社長)の19年11月期連結決算は、売上高が前期比12・1%減の66億6300万円、経常損益が7億9200万円の赤字(前期経常利益は0円)で減収赤字化となった。
大型案件において工事期間変更に伴う売り上げの繰り延べが発生したほか、海外バルブメーカーとの競合も激化し、主力のバルブ事業、メンテナンス事業ともに前期売上高を大幅に下回った。また、損益面でも売上高の減少に加え、バルブ事業において採算性の低い火力案件の売り上げが集中したことなどが響き、損益指標はいずれも赤字となった。当期純損益は9億8300万円の赤字(前期は1億6500万円の黒字)だった。
事業別にみると、バルブ事業は島根原子力発電所2号機や柏崎刈羽原子力発電所向けの販売の一部が次期へ繰り延べになったことが響き、売上高は前期比12・6%減の43億5700万円、セグメント損益は3億円の赤字となった。メンテナンス事業は柏崎刈羽原子力発電所向け震災対策工事の一部が工期変更で次期へ繰り延べとなり、売上高は同11・1%減の23億600万円、セグメント利益は同66・4%減の1億1500万円だった。
今期の見通しについては、繰り延べとなった売り上げの計上などを見通し、売上高は前期比6・0%増の70億6500万円、経常利益は1億円で増収・黒字化を見込む。

2020年2月18日発行