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総額1億500万円の第三者割当増資 グリーンリバーHD


人材確保など経営基盤を強化

再生可能エネルギー発電所の設計・建設施工、施設園芸設備の建設などを手掛けるグリーンリバーホールディングス㈱(福岡市博多区博多駅前3丁目、長瀬勝義社長)はこのほど、総額1億500万円の第三者割当増資を実施した。
引受先は㈱FFGベンチャービジネスパートナーズ(同市中央区天神2丁目、福田知社長)が運営するFFGベンチャー投資事業有限責任組合第1号と協力企業3社、グリーンリバーホールディングス従業員持株会。同社は再エネ・農業ベンチャーとして、独自の特許工法を活用し700MWを超える太陽光発電所建設に携わるとともに、縦型水耕栽培装置による太陽光利用型植物工場をIoT化し遠隔で環境制御する独自の「IoT統合環境制御システム」を開発。全国の耕作放棄ビニールハウスの再生や新規事業として農業に取り組む地方企業へ提供しサポートする「スマートアグリファームプロジェクト」に取り組んでいる。今回の増資で、協力企業との関係強化を図るとともに、人材確保や設備投資など経営基盤を強化する。同社では「スマートアグリファームプロジェクトの推進を加速させ、地方創生への貢献を目指していく」と話している。

久留米と都城でスマートファームが稼働

また同社は7月から、久留米市善導寺町と宮崎県都城市でスマートファーム(バジル生産植物工場)の稼働を開始した。
今回稼働したのは、久留米市がハウス4棟、都城が同3棟。既存の岩手県八幡平市(17年9月出荷開始)に次ぐ開設となった。自社開発の土を使用しない縦型水耕栽培装置を設置し、IoTを活用した遠隔制御システムを搭載。ハウス内の温度や湿度、培養液の濃度などを一元管理し安定供給を図る。初出荷は9月の予定で、生産量は年間160トンを目指す。主に国産加工用原料として飲食店や食品メーカーなどに販路を開拓する計画で、初年度の販売目標は2億6000万円。今後は岡山、栃木で同様の施設の建設を予定しており、スペアミントなどの国産香料原料の生産販売も展開していく方針という。長瀬社長は「岡山、栃木が稼働すると、バジルの合計生産量は年間200トンを超え、日本一の生産規模となる。精油や芳香蒸留水を活用するアロマ業界など、新市場の開拓も積極的に進めていきたい」と話している。
同社は2014年9月設立。資本金4100万円。グループ傘下に太陽光発電所の設計・建設施工のグリーンリバー㈱(久留米市荒木町)、太陽光発電用架台、植物工場の製造販売のジーマテック㈱(東京都千代田区)、農産物の生産販売のグリーンラボ㈱(福岡市博多区博多駅前1丁目)を持つ。

2018年9月4日発行