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経常益9億円、経営合理化進め2期ぶり黒字  スターフライヤー    売上高5%増の347・3億円


 株式会社スターフライヤー(北九州市小倉南区空港北町、松石禎己社長)の15年3月期決算は売上高が前年比5・2%増の347億3400万円で増収、経常利益は9億円で2期ぶりに黒字転換した。
 昨年3月と10月に山口宇部―羽田線、福岡―中部線をそれぞれ3往復6便で就航したほか、不採算路線の再編を実施。便数を1日5路線30往復60便(前年は5路線34往復68便)に縮小した結果、利用客は30万人減少した。一方で、筆頭株主のANAホールディングス傘下の全日本空輸が座席の一部を買い取る共同運航が全5路線に拡大し、全日空に対する売上高は約2倍の106億円に増加、売り上げをけん引し、増収につながった。利益面では、昨年策定した経営合理化計画のコスト削減が奏功したほか、原油価格の下落が進んだことで営業利益は2億4700万円(同営業損失30億4400万円)。期首に定めた為替との差益を営業外収益として計上したことで、経常利益は9億円(同経常損失26億6400万円)となった。当期純利益は旅客システムの解約違約金3億5000万円を期末に特別損失で計上し、4億3100万円(同当期純損失30億4000万円)となった。
 旅客数は18・0%減の141万4000人、座席利用率は2%増の67・7%。貨物事業の貨物輸送重量は10・4%減の1万7664トンと落ち込んだ。同社では「5月から新たな中期経営計画をスタートした。16年度までは現状の9機体制を維持し、経営基盤を確立していく」と話している。
 今期は売上高が前年比1・8%減の341億円、経常利益は30・9%増の11億8000万円、当期純利益は90・2%増の8億2000万円の減収増益を見込んでいる。