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経常利益は26%増の1億9440万円 クラレイ


今期は東京営業所開設効果などで増収増益を予想

冷凍農畜水産物卸や冷蔵倉庫業などのクラレイ㈱(北九州市小倉南区中曽根東1丁目、沖一生社長)の2019年3月期決算は、売上高が前年同期比0・5%減の175億5363万円、経常利益が同26%増の1億9440万円で減収増益だった。当期純利益は同26・5%減の1億3441万円。
輸入品の受注や仕入れの適正化を図った結果、畜産品の販売数量、単価が落ち込み、微減。利益面では、冷凍農畜水産物の保有在庫の効率化や、利益率の高い自社商品の開発が増益に繋がった。
事業別に見ると、輸入冷凍水産部や餌魚・加工原魚を取り扱う商事部水産部門は、仕入国、仕入先の拡大や在庫の適正化を進め、売上高が前年同期比4・7%増の81億5387万円。輸入冷凍農畜産物を扱う商事部農畜産部門は、畜産品の販売数量、単価が下落し売上高が同13・6%減の35億4778万円。加工部はカニ原料の価格が高騰する中、販売数量が前年を上回り、売上高が同6・6%増の6億4104万円。直販部は外食産業から地場量販店などへの販路開拓が奏功し、売上高が同0・3%増の44億9584万円。物流部は福岡県内3カ所で稼働する営業冷蔵倉庫のサービス向上や、新規開拓を進め、売上高が同9・2%増の5億2553万円だった。
沖社長は「今期は第2次中期経営計画策定年度として、経営戦略の見える化、部門間協力体制の強化、在庫の効率化などの経営改善を推進したい」と話している。
今期は、4月に開設した商事部東京営業所での新規開拓や、新商品開発が進むことを予想し、売上高が前期比2・5%増の180億円、経常利益が約2・1倍の4億円と、増収増益を見込んでいる。
同社は1952年5月設立。資本金8000万円。従業員114人。

2019年7月9日発行