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経営者賞に筒井英進館会長・館長ら3氏  経営者顕彰財団


上村カミチク会長、京谷ピーエムティー代表と共に

公益財団法人経営者顕彰財団(福岡市博多区博多駅前3丁目、理事長・久保田勇夫㈱西日本シティ銀行会長)は4月22日、2019年度(第47回)の「経営者賞」に牛肉卸やチルド・冷凍製品の製造・販売、㈱カミチク(鹿児島市)の上村昌志(かみむら・まさし)代表取締役会長と金属部品加工や機械製造、㈱ピーエムティー(糟屋郡須恵町)の京谷忠幸代表取締役、学習塾や託児所運営、英進館ホールディングス㈱(福岡市中央区)の筒井勝美取締役会長・館長の3氏に決定したと発表した。
同賞は九州・山口において産業の開発、経済・文化の発展に寄与する中小企業や、その経営、技術に関する貢献者を毎年表彰。今回は昨年10月末までに推薦を受けた22人の候補者の中から3氏を選んだ。なお、例年、4月下旬に福岡市博多区のグランド・ハイアット福岡で開催していた表彰式は延期する。各受賞者の主な表彰理由は次の通り。
上村氏は1958年8月31日生まれの61歳。カミチクは1985年6月創業・設立。資本金は5千万円。従業員は148人。肉加工卸売業者として個人創業後、牛肉の生産販売の一貫体制に積極的に取り組み、鹿児島の地場資本として最大級の食肉卸売業者に成長。飼料生産、肉用牛の繁殖・哺育・育成・肥育、酪農、肉の加工販売、外食事業を一貫して手掛ける。また、農業の6次産業化も進め、全国を商圏として積極的に営業展開。安定した供給体制をつくるため広範な人脈をネットワーク化し、リーダー的な存在として地場業界をけん引している。
京谷氏は1962年7月24日生まれの57歳。ピーエムティーは1991年9月創業・設立。資本金は5千万円。従業員は142人。セラミックや金属などの各種素材の部品加工、インクジェット装置や自動化・省力化機械、小型NC微細加工機などの製造を手掛け、特にナノテクノロジーを応用し、他社では難しい精度の研磨加工や切削加工、超精密軸制御技術などの高い技術力が評価され発展し続けている。いち早く組織の枠組みを越えたオープンイノベーションを取り入れ、自社で足りないものは他社や他機関、大学と連携し、技術や製品開発に積極的に取り組む。また、業界の発展や地域企業の経営者育成、本社を置く須恵町の小中学校向けに図書を寄附するなど、幅広く地域に貢献。
筒井氏は1941年3月17日生まれの79歳。英進館HDは79年4月創業、86年12月設立。資本金は1億円。従業員は正社員が576人、パートが1472人。圧倒的な合格実績を背景に、九州トップの学習塾「英進館」の創業者として現在の基盤を作り、発展させた。現在では沖縄除く九州全域、広島、大阪、東京に62教場、海外にもシンガポール校を展開。M&Aで「医学部専門予備校」という新たな分野にも進出している。「あしなが奨学金」や「中学生ひまわり学習塾」への支援、インターンシップの受け入れなど社会貢献活動も積極的に行っている。

2020年5月12日発行