NEWS

経営者賞に吉川・吉川工業会長ら3氏 経営者顕彰財団


市川ITI会長、平井ヒライ社長と共に

公益財団法人経営者顕彰財団(福岡市博多区博多駅前3丁目、理事長・久保田勇夫西日本シティ銀行会長)は、2018年度(第46回)の「経営者賞」に医療機器など販売、アイティーアイ㈱(長崎市)の市川雅夫会長と弁当・惣菜の製造・販売、㈱ヒライ(熊本市)の平井浩一郎社長、鉄鋼・チタン事業などの㈱吉川工業(北九州市八幡東区)の吉川卓志(よしかわ・たくじ)会長の3氏を、4月23日に福岡市博多区のグランド・ハイアット福岡で表彰した。
同賞は九州・山口において産業の開発、経済・文化の発展に寄与する中小企業や、その経営、技術に関する貢献者を毎年表彰。今回は推薦を受けた21人の候補者の中から3氏が選ばれた。各受賞者の主な表彰理由は次の通り。
市川氏は1936年(昭和11)年1月11日生まれの83歳。アイティーアイは1966年11月創業、67年7月設立。資本金1億4800万円。従業員537人。画像診断装置などの医療用機械器具の卸売を主体に、九州一円の国公立病院、民間総合病院を中心に営業展開し、九州地区では業界トップの地位を築いている。市川氏は、夫人の実家の商事会社を立て直すために東京から長崎へ移住したことを契機として、産業用機械を取り扱う市川商事㈱(現アイティーアイ)を設立。その後、順調な発展を遂げ、一代で年商650億円を超える企業を築いた。過疎化が進む九州の地方都市での地域医療の発展に大きく貢献するとともに、地元サッカーJ2の「V・フォーレン長崎」のスポンサーとしても地域貢献活動を行っている。
平井氏は1956年(昭和31)年5月29日生まれの62歳。ヒライは1968年5月創業・設立、2009年6月に㈱ヒライホールディングス設立。資本金5000万円。従業員は職員 270人、パート 1636人。熊本市で一軒の惣菜店として出発し、コンビニ店に先んじてロードサイドに直営店を開店。「お弁当のヒライ」の愛称で多店舗展開し、年商161億円、経常利益11億円の熊本県内の弁当・惣菜販売業のトップ企業に育てた。特に直営工場で一括生産・販売する方式で効率化を図るとともに事業の拡大・発展に大きく貢献している。また、地震で疲弊した熊本の活性化を図るために「くまもといいくに会」の会長として、自らが社長として町中ライトアップやトイレ掃除など率先して地域貢献活動を行っている。
吉川氏は1955年(昭和30)年11月25日生まれの63歳。吉川工業は1920年5月創業、58年2月設立。資本金1億円。従業員1448人。業歴98年の地場老舗企業として、鉄鋼生産全般の工程で重要な業務を担う唯一無二の企業として発展。吉川氏は同社の伝統「新技術への挑戦」のもと、事業多角化で威力を発揮させ産業機械やエレクトロニクス分野などへの進出などに生かしている。また、アジア諸国からの留学生支援を目的に「吉川育英会」を設立。これまで十数カ国、留学生約200人を受け入れるなど、地元密着の積極的な地域貢献活動を行っている。

2019年5月1.8日合併号