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約5億円かけ飯塚市の約10万平方mに養鶏場  タケノファーム    敷地内では太陽光発電も


 福岡市内を中心に居酒屋「竹乃屋」など飲食店30店舗を展開する株式会社タケノの関連会社タケノファーム株式会社(福岡市博多区博多駅南4丁目、竹野孔社長)は4月23日、約5億円を投じ飯塚市馬敷の約10万平方mの敷地に養鶏場「あかね農場」を開設した。
 タケノの食材費削減を図ることなどを目的に農業分野に参入したもので、竹野社長が養鶏場運営のために昨年6月に設立した同社が「つまんでご卵」のブランドで著名な有限会社緑の農園(糸島市志摩桜井、早瀬憲太郎代表)と提携し運営する。生産したこだわりの卵はタケノが運営する飲食店で活用するほか、「つまんでご卵」名義で一般小売店での店頭販売や通信販売も計画している。
 場所は切畑ダム近くの山を切り開いた土地約10万平方m。平飼鶏舎6棟と事務、作業場、飼料配合室が5月末に完成。さらに第2期工事で平飼鶏舎12棟を建設する予定。導入する鶏の品種はボリスブラウンで、1棟当たり1000羽を飼育。緑の農園のノウハウを活用し地面に接した放し飼い形式で平飼飼育するため1平方m当たりの羽数を抑えて、鶏がストレスなく産卵し、濃厚な味の卵を生めるという。計画ではフル稼働後、1日1万4000~5000個の卵を生産し、年商2億円を見込む。
 また敷地内の有効活用を図り、タケノが出力800キロワットの太陽光発電所「あかねソーラーパーク」を建設し、4月11日に稼働した。6000枚弱のパネルを設置して、年間3000万円分を売電する計画。竹野社長は「年間3万円ほどで会員を募り、卵を会員に毎月送付するサービスも検討している」と話している。
 運営会社のタケノファーム株式会社は2012年6月設立。資本金400万円。従業員2人。タケノは1986年8月創業。資本金3000万円。従業員320人。竹野社長は福岡市博多区出身。1955年6月8日生まれの57歳。福岡高校卒。趣味はツーリング。