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約25億円をかけマンション会社を買収  西部ガス    ガスと不動産の相乗効果図る


 西部ガス株式会社(福岡市博多区千代1丁目、酒見俊夫社長)は1月23日、東証1部上場のマンション開発・販売会社、株式会社エストラスト(山口県下関市、笹原友也社長)を買収すると発表した。2月20日までのTOB(株式公開買付)でエストラストの株式を最大51%取得し、子会社化する計画。
 4月の都市ガス全面自由化に向けて、非ガス事業拡大で競争力の強化を目指すとともに、ガス事業と不動産事業の相乗効果も見込む。TOBによる買付額は25億1600万円の予定。子会社化後も東証1部の上場は維持し、常勤役員1人を派遣する。同社はガス全面自由化を前に昨秋、グループ中期経営計画を策定。10年間で非ガス事業を2割から5割に伸ばす目標を立て、今回のマンション事業への参入が最初のプロジェクトとなる。エストラストは山口県を中心に九州地区でも「オーヴィジョン」ブランドで分譲マンションを展開し、販売実績は76棟(約4000戸)。今後3年間で約20棟の開発を計画しており、子会社化後は西部ガスの供給エリアである北部九州での事業拡大が可能となる。また、これまでオール電化がメーンだったが、ガスに切り替えることでガス事業の拡大も見込まれる。
 エストラストは1999(平成11)年1月設立、資本金は7億3600万円。連結売上高は128億円(2016年2月期)、従業員数は約50人。