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約10億円かけ大牟田工場内に新事務所 東京のデンカ
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総合化学メーカーのデンカ㈱(東京都中央区、山本学社長)は2月27日、大牟田工場(大牟田市新開町)内に新事務所「Omuta Innovation Hub(オームタ イノベーション ハブ)」を開設した。投資額は約10億円。
工場の敷地内に分散していた製造部門と研究・生産技術部門の管理系従業員約300人を集約。業務プロセス改革や働き方改革により生産性向上と業務効率化を図る狙い。本格稼働は3月中。新事務所は3階建てで、延べ床面積約4千㎡。1階には同社の歴史のほか、大牟田工場で生産している自動車や次世代通信規格「5G」関連の電子部品などを紹介する展示スペースを設けた。CSR・広報室の久保田千秋さんは「周辺の小中学生の見学の受け入れに対応するため、展示スペースでは壁面に描いた自動車のイラストで、車体に使われている製品の説明を取り入れるなど工夫を凝らした。大牟田工場の中枢として、一体的・機能的な運営を実現すると共に、コミュニケーションしやすい未来型のレイアウトを採用し、快適な職場環境を提供していく」と話している。
同社は1915年5月設立。資本金369億9800万円。2019年3月期連結売上高は4131億2800万円。従業員6133人(19年3月期連結)。大牟田工場は1916年に無機化学製品の製造工場として操業開始。高温処理技術や窒化反応技術を発展させ、電子部品や高機能セラミックス製品を生産している。現在の生産拠点では、青海工場(新潟県)に次ぎ2番目の規模という。
2020年3月10日発行